お金を盗むことを正当化する妹
「お父さんの世話を押し付けといて『帰ってこい』だなんて、お姉ちゃん都合よすぎない?私はお金を盗んだんじゃない。当然の対価を受け取っただけ。私を犯罪者みたいに言わないでよ」
私の頭は沸騰寸前だった。「対価を受け取る」ために「他人の金」を「盗む」という理屈が、まるで理解できない。しかも、そのお金は母が私たち家族に残してくれた大切な保険金だ。私は深呼吸をして、冷静を装って伝えた。
「警察沙汰にはしたくないなら今すぐお金は返しな。あなた借金もあるでしょ?冷静になってまずは働きな。お父さんも一緒に話そうよ」
「イヤ。もうあの家には戻らない。100万はまだ手元にあるから振り込むから。もう追求しないで」
結果的に、まなは警察を恐れてか、盗んだ100万円は返してきた。しかし、借金の残額200万円については一切触れず、謝罪もなく、そのまま家に帰ってはこなかった。
あとがき:保険金の消失と借金
父が管理を任せていたとはいえ、亡き母の保険金を盗むという行為は、ほのかにとって大きな衝撃でした。まなの逆上した「私はお金を盗んだんじゃない。当然の対価を受け取っただけ!」という主張は、家族間の愛情や信頼といったものが、まなの中で完全に欠落していることを示しています。彼女の歪んだ金銭感覚や価値観は、父の厳しい育て方や、ニート生活で培われた「謝ったら負け」という思い込みが根底にあるのかもしれません。一時的にお金は戻ったものの、この事件は家族の間に決定的な「裏切り」の烙印を押すことになります。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: ゆずプー
(配信元: ママリ)

