
今では場所さえ語られなくなったという心霊スポット「アイスの森」。その怪談をもとに描かれた漫画がSNSで大きな反響を集めている。作者の大家(@ksyjkysk)さんは、ツイキャスで配信されている怪談「禍話~第5話~」で語られたエピソードを再構成し、漫画として描き上げた。今回は、作品の見どころと制作の裏側について話を聞いた。
■静かな森で始まる違和感



大学内で語り継がれている心霊スポット「アイスの森」。卒業前の記念として訪れることになった学生たちは、車で片道5時間かかる山奥の私有地へ向かう。森の入り口には金網や「立ち入り禁止」「防犯カメラ設置中」と書かれた看板が並び、周囲には街灯もない。懐中電灯だけを頼りに奥へ進むが、聞こえるのは木々のざわめきと風の音だけだった。
■一本のアイス棒が恐怖へ変わる
引き返そうとしたそのとき、足元に落ちていた一本のアイス棒を見つける。そこには「たまちゃん」と書かれていた。周囲を照らすと、「ぴーちゃん」「ポチ」「みーこ」と名前が書かれたアイス棒が次々に見つかり、一行は「ペットの墓場なのでは」と考える。
しかし、その先には「からす」「すずめ」「かめ」「インコ」、さらに「どらいぶ」「さんさいとり」と書かれたアイス棒まで並んでいた。その意味を理解した瞬間、「ペットの墓場なんかじゃない!!」と悟り、誰一人言葉を発することなく森を後にする。
■漫画制作の原点怪談への愛!
大家さんは以前から「禍話」の熱心なファンで、リモートワークや原稿作業中によく配信を聴いていたという。ファンによるリライトやファンアートの文化に触れ、「自分も漫画という形で参加したい」と考えたことが制作のきっかけになった。
「アイスの森は、尺自体は短いながらも強烈なインパクトがあり、大好きなお話なので描かせていただきました」と振り返り、「語りのかぁなっきさんや禍話ファンの皆さんに読んでいただけて嬉しかったです」と語っている。
■想像に委ねるからこその怖さを楽しんで
怪談を漫画化すると情景が見えやすくなる一方で、恐怖を描きすぎると読者の想像する余地が失われてしまう。本作では核心をあえて描き切らず、最後の恐怖を読者に委ねる演出を採用。その"余白"が不気味さを際立たせ、読み終えたあともじわじわと恐怖が押し寄せる作品となっている。
■取材協力:大家(@ksyjkysk)
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