
アパレル業界で約10年の経験を持つ漫画家ゆき蔵さん(@yuki_zo_08)は、長年働いてきた実体験を基に、業界のブラックなエピソードを漫画化し人気を集めている。今回は、ゆき蔵さんの店舗に助っ人として来てくれた派遣スタッフを巡る、陰湿な嫌がらせとその後のスカッとする展開を紹介する。
■「定時で帰れるし、時給も高い」聞こえるように嫌味を言う正社員



繁忙期にスタッフが退職し、人事が慌てて依頼した結果、ゆき蔵さんの店舗に来てくれたのは、なんと接客未経験の派遣スタッフだった。最初は全く戦力にならなかった彼女だが、2カ月後には戦力として稼働できるようになり、同僚たちは大助かりしていた。
しかし、派遣スタッフに対して風当たりの強い社員もいた。「派遣はいーよね。定時であがれるし、仕事はできなくても時給は高いしさ…」「楽して稼げるし、私も派遣になろうかなー」と、彼女に聞こえるようにわざと大きな声で嫌味を言う始末だった。確実に耳に届いていたはずだが、彼女は振り返らず定時で帰っていく。
■「言っている側もわざと聞こえるように言った」
この状況を派遣スタッフがどう感じていたのか気になったゆき蔵さんは、翌日「鈴木さん…あのさ、いろいろとゴメンね」と声をかけてみた。すると彼女から意外な返答が返ってきたという。
派遣スタッフの鈴木さんについて、ゆき蔵さんは「当初は、ハチャメチャでした。接客の基本がなっていなかったので私たちだけでなくお客様も振り回されていました」と、接客初心者だった頃を振り返る。
嫌味については、「言っている側も『わざと聞こえるように言った』と言っていましたし」と、確信的な嫌がらせであったことを明かした。しかし、鈴木さんは年下だったにもかかわらず、「内面は大人だったなと思います」と、嫌味を気にしない彼女の対応力を評価した。
もともと自由奔放で思ったことはストレートに口に出す性格だったという鈴木さんは、最後の出社日にスカッとさせる置き土産を置いていく。それは一緒に働いたスタッフへのメッセージカード。なんとカードには「みんないい人でした、店長以外は」そして「これでも食べてイライラを解消してください」と書かれており、カルシウムウエハースを店長にプレゼントだったのだった…。
さらに、一旦派遣期間を終えた鈴木さんが、数年後、格上の大手百貨店に派遣されて経験を積み、パワーアップしてゆき蔵さんの店舗に戻ってくる後日談もある。この「鈴木さんの後日談」はさらにスカッとする展開なので、ぜひ一読してほしい。
取材協力:ゆき蔵(@yuki_zo_08)
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