
「毒親」今でこそ聞きなじみのある言葉となったが、暴力や経済的理由で子供を束縛するだけではない。自分の考えを子供に押し付け、思うようにコントロールする親は、支配型の毒親といわれる。そこには「あなたのためを思って」という言葉が付きまとい、あなたに似合うと選んだ服、習いごと、進学先、就職先――挙句に容姿や付き合う人まで干渉してくる。「うちは何かがおかしい」友達の親子関係と違うと気づいたとき初めて違和感を覚えた、グラハム子(@gura_hamuco)さんの自伝「母の支配から自由になりたい」出版にあたりインタビューを実施。本作を書き上げるまでの思いを聞いた。
■「わかりやすさ」を意識して制作した



母親の価値観に縛られ、「自分で選べない」人生を歩んできた過去を描いた本作「母の支配から自由になりたい」。親との関係に苦しみながらも、自分自身を取り戻していく姿が、多くの読者の共感を集めた。
本作では漫画だけでなく文章にも挑戦し、「私的には大チャレンジでした」と語る作者のグラハム子さん。「表情や動きに頼れず、『これだけで伝わるかな…?』と悩みながらの作業でした」と振り返る一方、執筆を通して「自分のなかに未消化の感情がまだこんなに残ってたんだな〜」と新たな気づきも得たそうだ。また、話の軸がぶれないよう「わかりやすさ」を意識して制作したと明かす。
母親に本音を伝えた場面については、「自分が引退するための儀式のようだった」と表現。完成後は「新たな『課題』が見え、よい方向に進めた気がしています」と心境の変化も教えてくれた。
「『一生過去を恨んで、今のままの心持ちで生きていくの?』と自問したとき、『それはイヤだ』と思えた瞬間、ハッキリと世界が変わった」と語るグラハム子さん。最後に、読者に向けて「親との関係や親との過去で今も悩んでいて、自分を責めている方は多いと思います。『大丈夫、あなただけじゃないよ。同じように苦しんでいる仲間がいるよ』と伝えたい。そしてこの本が、あなたの世界を変える手助けとなれたらうれしいです」とメッセージを寄せた。
グラハム子さんの実体験を通して描かれる本作は、同じような悩みを抱える人の背中をそっと押してくれるだろう。
取材協力:グラハム子(@gura_hamuco)
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