ある朝、「ゴミ出しに行くから息子をお願い」と言って出かけた隣人のママ友。ところが、お昼を過ぎても帰らず、何度電話しても応答なし。私は焦りと不安に駆られます。そして夕方になってやっと戻ってきたママ友。その信じられない1日の行動に、私はあ然としたのです。
子どもを預けて無断でお出かけ!?
私は、夫と6歳の長男、2歳の長女との4人暮らし。1年前に住宅街の中にある今の家に家族で引っ越してきました。隣の家には長男と同じ幼稚園のクラスに通う男の子Aくんがいることもあり、お隣とは引っ越して早々親しいママ友同士に。家族ぐるみでの付き合いをしていました。しかしある出来事をきっかけに、隣人への信頼を失うことになるのです。
ある土曜日の朝8時、隣のAくんママから電話が。「ゴミ出しをしてくるから、ちょっとの間だけ息子をお願いしたい!」というお願いでした。わが家から地域のゴミステーションまでは少し距離があります。もしかしたら、子どもが一緒だと運ぶのが危ない大きな粗大ゴミや、少し離れたリサイクルステーションに大量の資源ゴミでも持っていきたいのかもと思い、「いいよ、任せて」と返事をし、電話を切りました。
すると次の瞬間チャイムが鳴り、外に出てみるとすでにAくんが玄関の前にいるのです。私はあまりの速さに少し動揺しながらも「とりあえずうちでママを待っていようか」と、Aくんを家の中に招き入れました。息子とAくんは仲が良く、息子は突然の友だちの訪問に大喜び。2人で楽しそうに遊び始めました。
しかしその後、Aくんママはなかなか迎えにきません。「ゴミ出しくらいで、何をしてるのかしら?」と私は不審に思い、ママに電話。しかし何度連絡をしても出ません。
窓から隣の家を覗くと、パパとAくんママの車が2台ともないため、家には誰もいない様子です。「え? どこかへ出かけた?」と思いつつも、私は待つしかありません。
時間は過ぎてお昼になりました。Aくんと息子2人にお昼を作って食べさせ、再度Aくんママに電話しますが、相変わらず応答なし。夕方になっても連絡がとれず、迎えにくる様子もありません。時間は18時。ここまで音沙汰なしでは、さすがに私も不安が募りました。「何かアクシデントがあったのかも。警察とかに連絡したほうがいいのかな……」と考え始めた、そのときでした。玄関のチャイムが鳴り、Aくんママがやっと姿を現したのです。
Aくんママは「助かった~! パパも出かけてたから、どうもありがとう!」と笑顔で平然としています。私は怒りを通り越して、目の前の状況にただただ呆れてしまいました。「ちょっと待って。自分の子どもを放っておいて、連絡もなしにこんな時間までどこ行ってたの?」と聞くと「ゴミ出しして、そのまま買い忘れた日用品を買いに行って、美容院にも寄らせてもらっていたの。あなたのことはとても信頼しているから。お宅の息子くんも1人で遊ぶより、Aがいた方が退屈しなくて楽しかったでしょ? お互い様じゃない〜!」と予想外の返答が。うちの都合を全く考えず、むしろメリットを押し付けるような発言に、私は思わず、「はい? うちは託児所じゃないのよ! そんなことならもう頼んでこないで!」とAくんを返し、玄関を閉めました。
その翌日、さすがに悪いと思ったのか、Aくんママが電話で「昨日は本当にごめんなさいね」と謝罪。そして「今度は私が息子くんを預かるから、遠慮なく言って」と提案します。私は「そうね。機会があったら」と曖昧に返答しておきました。
もちろん、その後私から彼女に子どもを預けるようなことは一度もしていません。彼女も私のあのときの怒りが本気だったと察したのか、再び「預かろうか?」と聞いてくることはありませんでした。家が隣同士で、子どもたちの幼稚園も同じという環境なので、今でも顔を合わせればあいさつをしますし、立ち話程度の中身のない会話は交わします。しかし、以前のように「週末に家族ぐるみで遊ぶ」「お互いの家を行き来する」といった深い付き合いは、一切ありません。
助け合いはお互いを尊重し、マナーを守ってこそ成り立つものだと私は思います。信頼しているからと言って、連絡も入れず、他人の家に子どもを放置したままにするのは、いくら信頼関係を築いていても一瞬でそれを崩してしまうと思います。「親しき仲にも礼儀あり」という言葉の重みを実感した出来事でした。
著者:中村あんな/30代・ライター。6歳の長男と2歳の長女を育てるママ。家計を支えるため、ライターの傍らパートも開始。夫は激務のため、子育てはほぼワンオペ状態。常に子どもたちが楽しめるイベントや遊び場を模索中。
作画:Pappayappa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年2月)

