
ブログで『アスペルガー夫と離婚した後の話』を公開しているアゴ山(@agoyama.okane)さんさん。本作は自身の体験をもとに、アスペルガー症候群の夫との結婚生活や離婚、その後の日々を描いた実録漫画だ。作品を描いた理由や当時の心境について話を聞いた。
■制作のきっかけは「同じような悩みを抱える人に届けたい」



本作はアゴ山さん自身の実体験がベースになっている。結婚後に「カサンドラ症候群」という言葉を知り、調べるうちに、アスペルガー症候群(疑いを含む)の配偶者との関係に苦しむ人が数多くいることを知ったという。その経験から、「同じような悩みを抱えている人に届けば」という思いで漫画を描き始めた。
■「言葉が抜けていく…」積み重なっていった違和感
元夫との生活では、「普通に生活をして普通に暮らせているのに、会話や行動になにか違和感を感じる」日々が続いたという。思いや考えを丁寧に伝えても「言葉が空気の様に抜けていく感覚」があり、気持ちが届かないもどかしさを抱えていた。
一方で、元夫は周囲からは「優しくて真面目な人」と見られていたため、相談しても「悪いのは許容範囲が狭い私」と受け取られることが多く、それがさらに苦しさを深め、自己嫌悪へとつながっていったと振り返る。
■離婚後も続いた苦しい時間
離婚後、新居が決まるまで元夫との同居生活が続いた。当時についてアゴ山さんは、「正直とてもつらかったです」と語る。できるだけ顔を合わせないようにしていたものの、家には元夫の私物や存在感が残り、子どもたちも状況を不思議に思っていたという。「家全体が冷たく感じて、その中で数カ月暮らすというのが苦しかったです」と当時の心境を明かした。
また、娘については赤ちゃんのころから父親に抱かれると泣いていたことを振り返り、成長しても距離が縮まらなかったことから、「パパそのものが苦手なんだなあ…と感じていました」と話した。
■予想以上に共感の声が集まる
連載開始後は、予想を超える共感の声が寄せられたという。「こんなにも同じように悩んでいる人がいるんだ…」と驚くと同時に、自身もネット上で出会った人たちの言葉に救われた経験があると振り返る。
「作品を通して共感することで少しでも心が救われる方が居たらうれしいなと思います。ひとりで悩まず必ず誰か助けてくれる方はいるので、是非話してみてくれたらいいなと思います」とメッセージを寄せた。苦しみを抱えながらも前へ進んだ実体験は、多くの読者の心に寄り添う作品となっている。
■取材協力:アゴ山(@longagoyama)
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