
仲野太賀が主演を務める大河ドラマ「豊臣兄弟!」(毎週日曜夜8:00-8:45ほか、NHK総合ほか)が現在放送中。第28回「急げ!秀吉」の放送を終え、仲野太賀からコメントが到着した。
■大河ドラマ「豊臣兄弟!」とは…
八津弘幸が脚本を務める本作は、天下一の補佐役とも称される豊臣秀長(仲野)を主人公に、強い絆で天下統一という偉業を成し遂げた豊臣秀吉・秀長兄弟の奇跡をダイナミックに描く波乱万丈のエンターテインメントドラマ。
仲野演じる豊臣秀長の兄・豊臣秀吉を演じるのは池松壮亮。登場時の名は藤吉郎(のちの豊臣秀吉)で、小一郎(のちの豊臣秀長/仲野)の3歳年上。尾張中村の貧しい農家で生まれ育ったが、主君である戦国武将・織田信長の下でメキメキと頭角を現し、ついには天下統一を果たすという役どころだ。
■仲野太賀「信長としていてくれる存在感は本当に格別だった」
――第27回、28回では、歴史的なビッグイベントともいえる出来事が続きました。どのような思いで撮影に臨まれていましたか?
第1回から出演されている小栗旬さん演じる織田信長が、ついに本能寺の変を迎えるということで、僕に限らず、スタッフ・キャスト全員が本能寺の変に向けて、気持ちを高めあっていたので、いよいよこの時が来てしまったんだなという切なさがありました。「豊臣兄弟!」において信長も一人の主役であって、大黒柱のような存在である旬さんがこれで最後というのは本当にさみしかったですね。
――小栗さんとは、撮影期間中どんなお話をされていましたか?
たくさんのことを話しました。脚本や小一郎と信長の関係性についても話しましたし、大河ドラマと向き合う上でのアドバイスもいただきました。旬さんが現場にいてくれるときの圧倒的な安心感と、織田信長としていてくれる存在感は本当に格別だったので、やっぱりさみしいですね。
――本能寺の変の前後で秀吉や信長へはどんな思いを抱いていたと思われますか?
第25回で年齢を重ねた家臣たちを次々と追放していく場面が描かれましたが、小一郎は信長の心境の変化を少しずつ感じ取っていたのではないかと思います。秀吉(池松壮亮)も、天下が近づくにつれてどこかナーバスになっている信長様を心配しながらも、なにかできることはないか考えていました。そんな中、第26回では羽柴家で宴会を開き、信長様を歓待するシーンが描かれました。本能寺の変が起こるなど誰も予期していない中で、家族全員で信長様をもてなす、とても印象的な回になったと思います。
この物語もそうですし、小一郎や秀吉にとっても、すべては信長様から始まっています。彼からの影響は計り知れません。なので、本能寺の変で小一郎たちが感じた痛みは相当なものだったと思います。第28回での小一郎は、秀吉に本当のことを言えず、自分も上様が死んだことをなかなか受け入れられないまま、それでも早急に物事を進めなければいけない状況でした。感情が忙しかったし、どうやって兄を呼び戻し、本当のことをどう伝えるべきか、小一郎はすごく胸が苦しかったと思います。そして秀吉と対面したとき、信長様が亡くなったことを自ら口にすることで、その実感が小一郎の心にダイレクトに刺さってきました。今までふたをしていた感情があふれ出てくるというか。そして兄の表情を見て、より悲しさが増し、事の重大さと改めて向き合わされる。ものすごく感情があふれ出る回になりました。
本能寺の変を経て、残された者たちがどう生きていくのかという意味で、「豊臣兄弟!」は新しい章を迎えます。そう考えると、やっぱり始まりはいつだって上様だったと感じました。第1、2回でも上様の言葉によって小一郎は夢を抱いて、中村を出て清須へ向かいました。そして本能寺の変を経て、今度は小一郎や秀吉が天下を目指して歩み始める。いつだって小一郎たちの心に火を灯してくれたのは信長様だったのだと、改めて感じました。
――第28回のラストで、草履を受け取り、明智光秀(要潤)を討つと兄弟で決心するシーンが印象的でしたが、どのようなお気持ちで演じられましたか?
秀吉と激しく言い合い、つかみ合いにもなる中で、与一郎(大西利空)が草履を持ってきます。この草履は、豊臣兄弟と信長をつなげた絆の象徴です。だから、このタイミングで草履が出てくるのはずるいなと思いましたし、本当に心が震えました。信長様から草鞋をもらうシーンの撮影をしたのは1年も前ですが、信長様に仕え始め、初めて認めてもらえたときの気持ちや、そのときに見えていた景色が鮮明によみがえってきました。何者でもなかった、ましてや農民から上がってきた2人にとって、「侍としてここにいていいんだ」と思えたきっかけが、この草履だったと思うんです。生涯にわたって家宝と呼べるような、兄弟の心の支えであり続けたものだと思います。
――第29回の見どころを教えてください。
やはり光秀と秀吉の対決です。信長様亡き後に始まった戦いが、いよいよ大きく動き出します。光秀に対面した秀吉が、どんな言葉で、どんな思いをぶつけるのか。そして、それに対して光秀も、どうぶつけ返していくのか。本当にスリリングですし、長年の思いが交錯する瞬間ですので、非常に見応えある場面になっていると思います。

