漫才&コント二刀流芸人No.1 を決める新たなお笑い賞レース「アサヒビール スマドリ ダブルインパクト2026 漫才&コント二刀流No.1 決定戦」(日本テレビ系)の決勝戦が、7月20日(月夜7:00‐10:04、日本テレビ系)に行われる。
WEBザテレビジョンでは、昨年に続きMCを務めるかまいたちの二人に、今大会への並々ならぬ期待と、過酷な戦いに挑む後輩たちへの本音を聞いた。
■「ななまがりは“型破りな二刀流”の先頭を走っている」
――2回目を迎える今大会、顔ぶれを見ていかがですか?
濱家隆一(以下、濱家):まだ歴史の浅い大会なので、ルールも細かくアップデートしています。とにかく、決勝に進んだ8組にとってプラスになるような大会にしたいですね。
山内健司(以下、山内):M-1やキングオブコントに並ぶビッグタイトルに育てたいという思いが強いな。
濱家:注目はやっぱり、ななまがり。彼らは今、一番の“二刀流”ですよ。コントのイメージが強いけどM-1も準決勝まで行っているし、爆発力も型破り。今回、唯一の2年連続決勝進出ですから、戦い方を知っている強みはあります。
山内:ビスケットブラザーズのような実力者が挑戦してくれるのもレベルを上げていますし、ドンデコルテのような漫才のイメージが強いコンビが、ここでどんなコントを見せるのかも楽しみです。
濱家:あとは今夜も星が綺麗、TCクラクション。このあたりは僕たち面識もほとんどないので、吉本以外の勢力がどう大会をかき乱してくれるか、あえて期待したいですね。
――今大会に滝音さんも出場されますね。
山内:そうそう、実は僕らのマネジャーを1年くらい前までしてくれていた小林が、滝音のマネジャーも過去にしていて。でも小林が担当している時は、滝音は一度も決勝に行けなかった。なのにマネジャーが変わった途端、決勝進出…。
濱家:マネジャーの話はええねん(笑)。でも小林も喜んでるやろうな。
山内:だから僕は、今回一番注目しているのは「小林」です。小林、ドンマイ!と。
■新しい一面を伝えるチャンスにしたい
――お二人が感じる、この大会の一番の魅力とはどこにあるのでしょうか?
濱家:僕らも漫才とコント、ずっと両方やってきた芸人なのでよく分かるんですけど、片方を突き詰めるのも素晴らしい一方で「どっちも好きで、どっちもやっていくんや」っていう決意って、相当な覚悟だと思うんですよ。
「とにかく全部のジャンルで面白いと言われたい」っていう、芸人の一番根幹にある欲求というか、剥き出しのプライドが見えるのが、この大会の素晴らしいところじゃないかなと思います。
山内:パッと見たときに、コント師だと思われているコンビも、実は漫才への熱量も凄かったりするので、各コンビにとっても新しい一面を見せられるチャンスなんじゃないかって思います。
――最近はどちらもやる芸人さんも増えている印象ですが、実際はどうなんでしょうか?
濱家:うーん、やっぱり劇場(寄席)に出るってなると、漫才の方が圧倒的に数が多いんですよ。なんばグランド花月、ルミネtheよしもと、営業に行くにしても、やっぱり漫才の方が汎用性が高い。だから自然と漫才師の数が多くなるというのはあると思いますけど…。
山内:時代が変わっているかもしれないですけど、 僕らの世代がずっと言われていたのは、まさにそれですね。大阪芸人は漫才もコントも両方やる人が多くて、東京は「コント師ならずっとコント」という職人気質な人が多いっていう。風の噂ですけど(笑)。
――ルールとしての難しさは、やはり相当なものでしょうか?
濱家:これ、やる方は相当大変ですよ。前回、出場メンバーが口々に「これは大変やわ…」って言っていましたからね(笑)。みんな、いつもより明らかに疲れているなって。
山内:漫才とコントって、テンポも間の取り方も、使う脳が全然違うんですよ。1本目で掴めなかった時に、その空気を引きずったまま違うジャンルのネタに入る怖さもあるからね。
■当日のネタ合わせは「1回確認するだけでいい」
――ファイナリストの方々はみんな緊張されると思うんですけど、本番どういう意気込みで挑んでほしいですか?
濱家:もう、まずは「体調管理」! これに尽きますね。本番当日に体調を崩さず、ベストパフォーマンスができる状態で舞台に立つこと。それが僕らの一番の願いです。楽しんでもらいたい。
山内:特に「喉のケア」は今からやっておいた方がいい。
濱家:当日にいきなり声が出なくなることって、全然あるんですよ。山内も経験あるしね。
山内:そうそう。せっかく準備したネタが、体調ひとつで披露できなくなるのが一番もったいないですからね。しっかりできるようにしてほしいな。
――緊張しないコツや、当日の過ごし方で意識すべきことはありますか?
山内:緊張は、します(笑)。でも当日に慌ててネタ合わせをやりすぎると、それだけで疲れちゃうんですよ。
濱家:そうそう、それはある。
山内:理想は、前日までに「当日は1回確認するだけでいい」というところまで仕上げておくこと。
濱家:僕らも、最後のM-1の時なんかは、当日はほとんどネタ合わせをしませんでした。アスリートみたいに音楽を聴いて体を動かして、リラックスすることに集中していましたもんね。
――お二人は「漫才とコントの違い」をどう捉えていますか?
濱家:漫才は、究極を言えば「山内と濱家がしゃべっていて、その二人がおもろい」という姿を見せるもの。だからこそ、なるべく日常に近いところに近づけよう、という意識が僕らにはあります。
逆にコントは、僕らにとっては「全く別次元のもの」。漫才が「ノンフィクション」だとしたら、コントは「フィクション」。そこが一番の違いかな。
山内:そうですね。漫才はその芸人自身の「人(ひと)の面白さ」がよりストレートに出る。コントの場合は、設定の面白さとか、あとは「演技力」ですよね。
■「俺らが一番おもろい」という自信が会場を味方につける
――今回は8組中5組が2本ネタを披露できるルールになりました。勝ち上がって来る芸人の皆さんにはどんな要素が求められると思いますか?
濱家:もちろん1本目が会場や審査員にしっかりハマることが大前提ですけど、その上で見たいのは「ギャップ」ですね。山内もさっき言っていましたけど、「漫才とコントで、こんなに表情が違うんや!」っていう驚き。
山内:今回1本目は、自分たちが自信のあるネタを、自分たちで順番も選んでできるわけですから。そこで大事なのは「チョイスのセンス」。これがすべてだと思います。
濱家:例えばですけど、ファーストステージでめちゃくちゃレベルの高い、正統派の「しゃべくり漫才」をビシッと決める。で、次に出てきたと思ったら、とんでもない「わけのわからん世界観のコント」を見せられたら…もう、そのギャップに心を鷲掴みにされると思うんですよ。
逆に、先にわけわからんコントで爆笑をかっさらっておいて、最後に凄まじい技術の漫才でトドメを刺すっていうのもかっこいいですよね。
――お二人から芸人さんたちにアドバイスはありますか?
濱家:やっぱり、その日「あ、こいつら今日獲りそうやな」っていう雰囲気って、なんとなくあるんですよ。それってどこから来るんやろうなと考えると、やっぱり「自信」なんですよね。
「俺らが今、世界で一番おもろいねん」っていう確信。それが舞台に出た瞬間のオーラになるし、結果的に優勝への一番の近道になるんだと思います。
山内:逆に、あまりに「優勝、優勝!」ってプレッシャーでガチガチになってしまうと、見ているお客さんにもその緊張が伝わって、笑いにくくなってしまう。
まずは自分たちが楽しみながらやること。それが、会場全体を笑いやすい空気にするコツやと思います。「100点、120点を出してやろう」と思い詰めすぎないほうがいい。
■中川家・剛から授かった、語り継ぎたい「80%の教え」
――本番で緊張に飲み込まれないために、具体的に意識されていたことはありますか?
濱家:僕が最後のM-1 (2019年)の前に、中川家の剛さんにいただいた言葉がずっと残っているんです。それが「80%ぐらいの力でいきや」というアドバイスでした。
――100%ではなく、あえて「80%」に抑える、と。
濱家:そうなんです。100%全部をガチガチに決めていってしまうと、本番ではそれしかできなくなるし、余裕がなくなってしまう。だから、あえて「20%の遊び(余白)」を作っておく。
その残りの20%は、本番当日、その場の空気を感じながら舞台の上で完成させる。それくらいの余裕を持って挑んだほうが、絶対に上手くいくと思います。
――最後に、お二人の立場で今大会の優勝予想を立てていただきたいのですが…。
山内:……ノーコメントですね。僕らが「ここが優勝候補だ」なんて言ってしまうと、変に影響力が出てしまうというか。(ボケて)
濱家:(笑)。そうなんですよね、数年前ならね、ガツンと言ってましたけど。
山内:審査員の千原ジュニアさんや、後藤(輝基)さんとかの評価に影響しちゃったら申し訳ないですし。
濱家:お前の発言でお二人が左右されるか!(笑)。でも実際、本人たちにとっても変にハードルが上がっちゃって、プレッシャーになるのは可哀想ですからね…。何か「お土産」になるような情報を持ち帰っていただきたい気持ちはあるんですけど。
山内: じゃあ、僕の面白い情報でよければ…最近、薄毛で白髪がめちゃくちゃ増えてきました。
濱家: 誰がその情報を欲しがんねん!
山内: 差し替えられるところがあったら、これ書いておいてください(笑)。

