緑茶が前立腺がんに効果的という話を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。では、緑茶以外にも前立腺がんの発症リスクに関わる食品はあるのでしょうか? 前立腺がんと食事の関係について「くぼたクリニック松戸五香」の窪田先生に解説していただきました。

監修医師:
窪田 徹矢(くぼたクリニック松戸五香)
獨協医科大学卒業。国立病院機構千葉医療センター、成田赤十字病院にて研修。その後、国保松戸市立病院(現・松戸市立総合医療センター)泌尿器科、千葉西総合病院泌尿器科などの勤務を経た2017年、千葉県松戸市に「くぼたクリニック松戸五香」開院。地域に根差したおもいやりの医療を提供している。日本泌尿器科学会専門医・指導医、日本医師会認定産業医、日本プライマリ・ケア連合学会、日本透析学会正会員。
編集部
緑茶以外の食品で、前立腺がんの罹患と関わっていそうなものはありますか?
窪田先生
アジアにおける前立腺がんの罹患率は世界と比べて低いため、「食事内容が関わっているのではないか」といった研究が盛んです。一例としては、大豆に含まれる「イソブラボン」ですね。また、アメリカの研究で、カフェインに関するものもあります。罹患していない方が前立腺がんを予防するとしたら、緑茶より「ソイラテ」をお薦めします。
編集部
その一方、食べ物だけで罹患率が左右されるわけでもないですよね?
窪田先生
そうですね。がんの発症には、遺伝、年齢、人種、環境などが複雑にからみますので、一元的な説明がなじみません。ただし、前立腺がんはほかのがんと比べ、ホルモンが大きく関わっています。たとえば、食肉の中に飼育ホルモン剤などが含まれている場合もあります。摂取すれば多少なりとも、体に影響することも考えられるのではないのでしょうか。つまり、食事内容との関係は否定できないといえるでしょう。
編集部
そうしたなか、冒頭の緑茶の研究を、どう受け取ればいいのでしょう?
窪田先生
前立腺がんの「診療ガイドライン」は、緑茶に関して、「今後の検討が必要である」という記載にとどめています。よく考えてみると、「納豆がいい」と聞くと納豆ばかり食べて、「緑茶がいい」となると緑茶ばかり飲むって、おかしな姿ですよね。そうではなくて、バランスのよい食事を心がけてください。
編集部
前立腺がんに限らず、緑茶の効能をうたっているサイトが非常に多い印象です。
窪田先生
ものごとのプラス面を見つけたら、必ずマイナス面も探すようにしてください。緑茶で挙げるなら、カフェインの取りすぎですよね。カフェインの取りすぎは頭痛、尿管結石、依存症などを招きかねません。都合のいい情報だけを選択して取り入れないことが重要です。
※この記事はメディカルドックにて【「緑茶に前立腺がんの予防効果がある」って本当?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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