「地獄の時間でした」飲み会で女性上司から1時間密着された男性 会社も「スキンシップ」と擁護、セクハラにならないのか

「地獄の時間でした」飲み会で女性上司から1時間密着された男性 会社も「スキンシップ」と擁護、セクハラにならないのか

職場の飲み会で、女性上司から体を密着させられ続けた──。部下の男性から弁護士ドットコムにセクハラをめぐる相談が寄せられた。

相談者によると、職場の人間が複数いる場での懇親会の席で、女性上司が自分の体を相談者に密着させてきたという。

それは1時間以上にわたり繰り返され、「本当に地獄の時間でした」と振り返る。

その後、会社の別の上司らに相談したが、「あれはスキンシップ」「(女性上司には)悪気がない」といった言葉が返ってきたという。

懇親会の席では立場上、逆らうことはできなかったという男性。女性から男性への行為であっても、セクハラにあたらないのか。職場のトラブルにくわしい今井俊裕弁護士に聞いた。

●セクハラに性別は関係ない

──職場の飲み会で、上司が部下に体を繰り返し密着させる行為は、セクハラにあたるのでしょうか。

結論から言えば、セクハラに該当します。

男女雇用機会均等法は、「職場」のセクハラ被害について、相談窓口の設置や対応を会社に義務付けています。

勤務時間外の飲み会であっても、職務との関連性や参加が強制か任意かなどの事情を考慮して、実質的に職務の延長と考えられるものは「職場」に該当するとされます。

女性上司の行為がセクハラにあたるかどうかですが、不要に身体に触ることはセクハラになり得ます。

セクハラの加害者も被害者も、いずれも性別を問われません。女性から男性へのセクハラもあり得ます。

したがって、女性上司の行為はセクハラに該当するでしょう。会社には対応が求められます。

●慰謝料は認められる?

──慰謝料を請求できますか。

今回のケースでは、1時間以上も繰り返され、懇親会の席上で逆らえなかったという事情があるようです。

こうした事情のほかに、男性が席を離れることはできなかったのか、などの事情も総合的に考慮し、慰謝料の支払責任が生じるほどの被害かどうかが判断されることになります。

【取材協力弁護士】
今井 俊裕(いまい・としひろ)弁護士
1999年弁護士登録。労働(使用者側)、会社法、不動産関連事件の取扱い多数。具体的かつ戦略的な方針提示がモットー。行政における、開発審査会の委員、感染症診査協議会の委員を歴任。
事務所名:今井法律事務所
事務所URL:http://www.imai-lawoffice.jp/index.html

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