
コミックの映像化や、小説のコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョン マンガ部」。今回は、『COMIC OGYAAA!!』にて連載中のみそくろさんが描く『いち駆ける』をピックアップ。
みそくろさんが6月25日にX(旧Twitter)で第2話を投稿したところ、1.3万件を超える「いいね」と共に、多くの反響コメントが寄せられた。本記事では、みそくろさんにインタビューを行い、創作のきっかけや漫画を描く際のこだわりについて語ってもらった。
■陸上を諦めかけていた女子高生の前に現れた憧れの人

主人公の辻中いちは、幼いころにオリンピックの金メダリストランナー・久遠遥に憧れ陸上を始める。中学では長距離全国1位の実力もあったが、高校の大会中にイップスを発症し、陸上から離れてしまう。
憧れの久遠遥は、ある大会を機に突然陸上界から姿を消してしまう。トップ選手だった彼女が、なぜ陸上を辞めてしまい、今は何をしているのか気になったいちは、スマホで情報収集するものの、一向に情報は上がってこない。
進路に悩みながら歩道橋を歩いていると、いちはスマホを歩道橋の上から落としてしまい、そのスマホは一台の軽トラの荷台に落ちてしまう。いちは、走れば追いつくのでは、と全力疾走。走っていると、競争は苦しかったが自分はまだ走るのが好きであることに気づく。
スマホを落とした軽トラに追いつけず、道でしゃがんでいると、そこへ憧れだった久遠遥が登場。いちに荷物を預け今度は遥が全力疾走して軽トラを追いかけてくれる。
遥の後を追っていたいちは、彼女のカバンから落ちたIDケースを偶然見てしまい、彼女が現在自分の副担任であり、かつ美術教師の環遥であることを知り…?
作品を読んだ読者からは、「キャラが魅力的」「最新話まで一気読みしてしまいました」「程良い軽さですごく読みやすい」「走ってるシーンがめっちゃ良かった」など、反響の声が多く寄せられている。
■作者・みそくろさん「自分を励ましたり読者にとってお守りになるような話が描けたら…」

――『いち駆ける』は、どのようにして生まれた作品ですか?きっかけや理由などをお教えください。
さまざまなことが重なり、自分のメンタルが不安定な時期がありました。その時にホッとできるエンタメ作品が支えになったので、自分を励ましたり読者にとってお守りになるような話が描けたらと思いました。
また、前回の連載で身体を描くことに面白さを感じた経験から、スポーツという題材が組み合わさり『いち駆ける』が生まれました。
――今作を描くうえで、特に心がけているところ、大切にしていることなどをお教えください。
登場人物の複雑な感情を伝えるために「表情」の描写はこだわっています。
また、スポーツの「ハードで熱い」表現よりは「軽やかで明るい」空気感を目指しています。
――第1話や第2話の中で、特に気に入っているシーンやセリフがあれば、理由と共にお教えください。
1話の、走れなくなったいちに久遠遥が「大丈夫?」と声をかけるシーンです。
ヒーローが登場する展開はやっぱり盛り上がります。しかも久遠遥は携帯を取りに走ってくれる。「キャーッ」ってなっちゃう。
もう一つは2話で、いちが「陸上選手として価値がないんだ」と思うシーン。切実な思いが表現できて絵とセリフともに気に入っています。
――主人公の辻中いちや元オリンピック金メダリストの久遠遥など、登場キャラクターはどのようにして生み出されたのでしょうか。
『〇〇×〇〇』の組み合わせで案出しをした中に『スポーツ系の一軍女子高生×ナヨナヨした男性美術教師』がありました。そこから描きたいものを固めていく中で、今の辻中いちと久遠遥の2人が生まれました。
主人公の辻中いちはメンタルの問題を抱えているキャラクターなので、作品が暗くなりすぎないように「学生」「スポーツ」「快活さ」の要素があります。デザインは王道の黒髪ロングですが、それだけでは個性が出ないので悩みました。シンメトリックなデザインに加えまつ毛や後れ毛を全部2本にすることで、揃いすぎて逆に違和感を持たれるようにしたのがこだわりです。
久遠遥はいちが憧れる存在なので、「素敵になってくれ〜!!」と念じながらデザインしました。
――現在もCOMIC OGYAAA!!にて連載中の本作ですが、今後の見どころや注目ポイントをお教えください。
いちの選択、そして久遠遥が走らなくなった理由です。
まずは、陸上部でライバルだった上条咲姫との衝突をいちがどう乗り越えていくかにご注目ください。
――最後に、作品を楽しみにしている読者やファンの方へ、メッセージをお願いします。
SNSやコメント欄、メッセージフォームでの感想、ありがとうございます!いつも励みになっております!
8月19日には1巻が発売されます。ぜひ手に取っていただけたら嬉しいです。

