
「朝雪録」(6月放送)、「命を懸けし者たち」(7月21日より放送)、「長安のライチ」(8月11日より放送)など、中国ドラマの日本初放送がCS放送・チャンネル銀河で続いている。さらに、7月24日(金)からは、2025年制作の話題作「錦月如歌(きんげつじょか) 強く美しき誓い」(毎週月-金曜夜11:00-12:00ほか)が日本初放送となる。華流の人気俳優ジョウ・イエとチョン・レイがダブル主人公で共演する本作の見どころを追っていく。
■本国で圧倒的人気、最優秀ドラマ賞&有効再生回数第1位に輝いた復讐と再生の物語
本作は、中国大手動画プラットフォーム「テンセントビデオ」主催の2025年アワードで最優秀ドラマ賞を受賞。マーケティング・データサイト「猫眼(maoyan)」では、2025年第3四半期の時代劇有効再生回数第1位に輝くという、本国で圧倒的人気を博した時代劇。義父と義兄の裏切りにより人生を奪われた女将軍・禾晏(か・あん)と、陥れられた父の汚名を晴らすと心に誓う肖カク(しょう・かく)の復讐と再生の物語だ。
一族の地位を守るため、病弱な義兄の替え玉として仮面を付け、男児として育てられた少女・何晏(か・あん)。命を捨てる覚悟で戦場に立ち、数々の武功を挙げ、“何如非(か・じょひ)”の名で飛鴻将軍にまで上り詰める。だが、敵国との戦いで友軍の肖家軍が全滅、大将軍の肖仲武も戦死する。援軍として動いていた飛鴻将軍の到着が遅れたためだと、息子の封雲将軍・肖カクは怒りに震える。その戦場から帰還した何晏を待っていたのは、健康な体を取り戻した本物の何如非だった。
用済みとなった何晏は義父に薬を盛られて視力を失い、その間にすり替わった何如非は、皇帝の前で肖大将軍の無能を糾弾。肖家は兵権を剝奪され、肖カクものちに僻地へ左遷となる。一方、口封じで刺客に襲われた何晏は、師匠に助けられ一命を取り留める。そして仮面を捨て、名を禾晏と改め、肖カクの左遷先へ赴き新兵として入隊。何家との決別と、奪われた地位の奪還を誓う。

■大ブレイクの華流女優ジョウ・イエ×最旬俳優チョン・レイ
ヒロインであり、主人公の禾晏役を務めるのは、2021年最大のヒット作となった武侠ブロマンス「山河令」への出演で大ブレイクしたジョウ・イエ。「山河令」で培った華麗なアクションは今作でも冴え渡り、剣術、槍術、縄術などを巧みな体捌きで披露する。
そしてもう一人の主人公、肖カクを演じるのは「雲之羽~揺らめく愛、刹那の二人~」(2023)で主役級の注目を集め、レオ・ロー主演の「顔心記~シェイプ・オブ・ラブ~」(2024)でも好演が光った最旬俳優チョン・レイ。今作では、寡黙で表情を抑えた演技が彼のビジュアルの良さを一層引き立てる。
■ジョウ・イエ“禾晏”の愛嬌と、チョン・レイ“肖カク”のじれキュン距離感
本作は、この二人が演じる禾晏と肖カクの関係がやはり一番の見どころになる。序盤は互いに腹の探り合い。禾晏としては重用してもらうために武芸や知略の才覚をことあるごとにアピールするのだが、素性と性別を偽っていることが露見せぬよう誤魔化しながら行動する。一方、肖カクは、新兵らしからぬ禾晏の実力に、何如非が放った間者ではないかと疑いを持つ。
そんな鞘当てがありながらも肖カクとの距離をグイグイ詰めていく禾晏の愛嬌は、男装していても隠しきれない可愛らしさを感じさせるが、女性とバレないのはお約束。ジョウ・イエの魅力あふれる禾晏にも、ぜひ注目してもらいたい。
一方、序盤の肖カクは疑いの念もあり、禾晏への対応は終始警戒に満ちている。だが、禾晏の誠実な働きぶりには常に注目し、ある事件で禾晏が女性であると気づいてからは、心を律しながらも次第に惹かれはじめる。その心の動きを表現する繊細な演技、じれキュンな距離感が見ものとなる。
美しき女将軍と美丈夫の組み合わせは、時代劇ならではの憧れを誘うもの。肖カクの誤解が解け、二人が馬を並べて戦場に立つ姿は必見の美と精悍さだ。
■眼福のキャスト陣、実力派からネクストブレイク勢まで顔面偏差値は最強レベル
禾晏と肖カクを中心に動くドラマだが、共演陣の魅力も大きな見どころだ。華流ドラマを牽引する実力派俳優や若手スターが、重厚かつ華やかに脇を固める。
禾晏から全てを奪った“何如非”を演じるのは、キャリアを重ね、脂の乗り切ったバイ・シュー。王道ポジションの役どころが多い彼だが、今作では久々に真っ黒な悪役ぶりを見せつける。さらに、サブ主人公の楚昭を演じるのは、2021年デビューの新鋭ジャン・カンロー。肖家をうとましく思う丞相の手駒として動くが、別の思惑も隠し持つ。特に後半、人間模様に翻弄される楚昭の姿をよく演じ、若手の新鮮な魅力を見せてくれる。
男性キャストでは、2026年の最新ドラマ「逐玉:翡翠の君」で聡明な軍師・公孫インを好演し、知名度を高めたリー・チンも出演している。今作では、肖カクの従甥で、掴みどころのない貴公子・程鯉素という役どころ。いわゆるコミックリリーフ的なイケメンを演じ、復讐劇である本作が重くなり過ぎないのは、ジョウ・イエのチャーミングな魅力と並び、リー・チンの和やかな存在があるだろう。
また、女性キャストでは、年末の受賞祭典「テンセントビデオ オールスター ナイト」で2025年の年間ドラマ新顔賞を受賞したラオ・ジアディーも出演。楚昭に想いを寄せる侍女役を熱演する。そんな主演、共演陣の顔面偏差値はみな最強クラス。若手キャストが中心であることもあり、ブレイク前の華流スターを押さえておくなら見逃せないキャスト陣容となっている。
中国大陸ならではの広大な山間部を舞台とした圧巻のロケーション、ワイヤーアクションと中国武術が融合した華麗なアクションシーン、軍馬が駆ける戦場の迫力、朝廷の中で絡み合うそれぞれの陰謀。「錦月如歌(きんげつじょか)」は、映像的にも物語的にも見どころの多い大作時代劇である。
※肖カクのカクは、王へんに玉
※公孫インのインは、僅のにんべんなしのおおざとへん
◆文=鈴木康道

