「仰向けで寝るのが習慣」という人もいれば、「横向きじゃないと寝られない」という人もいます。人それぞれですが、誰にとっても「寝心地のいい姿勢」というのはあるのではないでしょうか? そもそも、寝る姿勢によって体に与える影響は変わるのでしょうか? 変わるとしたら、どのような姿勢で寝るのがベストなのでしょう。アンポ接骨院院長の安保先生に教えてもらいました。

監修柔道整復師:
安保 純一(アンポ接骨院)
アンポ接骨院院長。スパイラル・テーピング協会理事。柔道部に所属していた中学校時代に、ケガをすることが多く、地域の接骨院に通院したときに東洋医学を用いた施術に感銘を受け、柔道整復師になることを決意。柔道整復師の専門学校を卒業後、インターンを経て、地元の神奈川県横浜市金沢区に「アンポ接骨院」を開院(現在の所在地とは異なる)。スパイラルテーピングを用いて、患者が悩んでいる痛みやそのほかの症状を緩和する施術を行っている。
編集部
寝るときの姿勢が大事だと聞きました。それはなぜですか?
安保先生
なぜなら、寝るときの姿勢は睡眠の質に深く関係してくるからです。「十分な時間、眠ったはずなのになぜかすっきりしない」「よく眠れない」と、睡眠の不満を抱えている人は、寝るときの姿勢が崩れていることが少なくありません。
編集部
なぜ、寝るときの姿勢が睡眠の質に関係しているのですか?
安保先生
寝ているときに限らず、良い姿勢とは、その姿勢をどれだけ長く保っても疲れたり痛みを感じたりしないものです。その反対に悪い姿勢を続けていると、疲れが溜まったり、痛みが生じたりしてしまいます。
編集部
確かに、座っているときも、姿勢が崩れていると腰や背中に痛みを感じることがあります。
安保先生
正しい姿勢が大事なのは、眠っているときも同じことです。本来、睡眠は疲労をとり、体を休めるために必要なもの。それなのに、寝ているときに誤った姿勢をとっていたために疲れが溜まったり、痛みが生じたりすれば、体を休めることはできません。
編集部
寝るときの姿勢には、仰向けやうつ伏せなどいろいろあります。具体的に、どのような姿勢で寝るのが理想なのでしょうか?
安保先生
極論を言うと、「自分が寝やすいと思う姿勢が一番」です。背骨が変形していたり、円背状だったりする高齢者などは、それぞれに自分の寝やすい姿勢があります。しかし、体の構造から考えると、仰向けが理想的です。なぜなら立っているときと同じ姿勢で横になるのが、体にとって一番負荷が少なく、楽な姿勢であるからです。
※この記事はMedical DOCにて【寝るときの姿勢が体に与える影響は? 「仰向け・うつ伏せ・横向き」どれがいい?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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