「勝敗つけるべき」「差別だ」“運動会のかけっこ”への先生たちの本音は?運動会の徒競走は教育観を映す鏡か

「勝敗つけるべき」「差別だ」“運動会のかけっこ”への先生たちの本音は?運動会の徒競走は教育観を映す鏡か

教職員アンケートで見えた「運動会の徒競走」現場の本音

 ここ20年ほど話題になっている「順位を付けない徒競走」。実際のところ、どのくらいの学校で実施されているのでしょうか。特定非営利活動法人School Voice Projectが2025年6月から7月にかけて実施した教職員向けアンケート調査で、興味深い実態が明らかになりました。

小学校では9割超が実施、中高では半数程度

 全国の小学校から高校までの教職員を対象とした調査によると、運動会・体育祭での徒競走の実施率は校種によって大きく異なることが判明しました。

 小学校では実に94%が徒競走を実施していると回答した一方で、中学校では56%、高校では50%と半数程度にとどまっています。興味深いのは地域差もあり、関東地方では62%、中部地方では86%が実施しているという結果でした。

 さらに興味深いのが、順位と得点の付け方です。中学校と高校では徒競走を実施している学校の100%が「順位と得点をつけている」と回答しました。

 ところが小学校では様相が一変します。「順位と得点をつけている」と答えたのは64%にとどまり、「順位はつけるが得点はつけない」が14%、「順位も得点もつけない」が18%となりました。中には「4人で走り、1・2位のみに順位と得点をつける」という工夫をしている学校もありました。

配信元: LASISA

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