教職員の本音は真っ二つ
自由記述では教職員の複雑な思いが浮き彫りになりました。
「続けるべき」派の中学校教員は「順位をつけないとなると、何のために体育大会をしているのかわからない。走る能力に個人差はあれど、その子の頑張りが見えるようにするためにも順位をつけないというのはおかしい」と主張します。
一方、「必要ない」派の小学校教員からは「徒競走は勝ち負けがハッキリし過ぎていて、身体にハンディキャップのない人たちが参加しやすい建て付けになっている。全員が強制的に参加しなければならないのは差別的」という声が上がりました。
現場が模索する折衷案
興味深いのは、両極の間で工夫を凝らそうとする教職員の存在です。小学校の養護教諭は「他人と比べて順位をつけるより、走る練習をすることで自分のタイムがどのくらい伸びたかを見る方が意味がある」と提案しています。
また、中学校教員からは「走りたくない生徒にも走ってもらうようお願いしなければならないのが心苦しい」という率直な悩みも聞かれました。

