
■特報が描く、約30年の歪んだ友情のはじまり

特報映像に映るのは、執拗に“親友”の人生を狂わせ続ける男・倉持修(山﨑さん)と、その悪意の檻からどうしても逃れられない男・田島和幸(松下さん)だ。2人の関係は、約30年に及ぶ。
冒頭は、洗練されたスーツをまとい、自信に満ちた笑顔で「俺たち親友だろ?」と語りかける倉持と、苦渋に満ちた表情のまま唇を噛み締める田島のカットバックから始まる。そこに「騙されてるくせに」「あいつが俺の人生をいつも狂わせる」という台詞が重なり、幼少期から続く歪な関係性が浮かび上がっていく。
ラストは「あのときあいつを殺しておけばよかった」という言葉とともに、首を絞められながらも不敵な笑みを湛える倉持の姿。一筋縄ではいかない物語のゆくえに、期待が高まる。

■「友情か」「復讐か」、コピーの異なるティザービジュアル2種

あわせて解禁されたティザービジュアルは2種類。倉持(山﨑さん)メインの1枚は「俺たち親友だろ?」「友情か」、田島(松下さん)メインは「あのとき殺しておけばよかった」「復讐か」という対照的なコピーが並ぶ。それぞれ相反する表情を浮かべる2人の姿が、歪な関係性を生々しく象徴している。
■佐藤浩市、浅田美代子、江口のりこ——そして大河『べらぼう』の若手2人が出演
新キャスト陣も、東野作品ならではの深みを支えるにふさわしい布陣がそろった。
幼少期の2人と出会い、その後の人生に影を落とす五目並べの男・ガンさんを演じるのは佐藤浩市さん。「脚本を読んだ時に、これは観る人によって受け取り方が大きく変わる作品になるだろうなと思いました」と振り返り、「好きか嫌いか、共感できるかできないか、その揺らぎを含めてこの映画には価値がある」と語る。自身が演じた人物についても「一言では説明できない存在」「その正体のつかめなさこそが大切だったように思います」と明かした。
ビジネスパートナーとなった倉持と田島の顧客・川本房江役には浅田美代子さん。金井紘監督とは過去にも仕事を共にした間柄で、「東野圭吾さんの原作も本当におもしろくて、『なぜ今まで映画化されていなかったんだろう』と思ったほどでした」と語る。演じたのは、一人暮らしの寂しさを抱えて生きる女性だ。「人とのつながりを求める気持ちがあるからこそ、寂しさゆえに巻き込まれてしまう。その心情にはとても共感できました」(浅田さん)
事件の真相を追う所轄警察署のベテラン刑事・門田楓役は江口のりこさん。田島の話に耳を傾ける立場から、「観客のみなさんと同じような目線で彼の話を追いながら、一方で刑事として、その言葉が本心なのか嘘なのかを見極めようとする立場でもあります」と役割を説明。「観ているうちに登場人物たちへの見方も少しずつ変わっていくはずです」と続けた。
倉持の幼少期を演じるのは、NHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』でのちに喜多川歌麿となる唐丸役を演じた渡邉斗翔さん。田島の幼少期を演じるのは、同じ『べらぼう』で幼少期の蔦屋重三郎・柯理役を演じた高木波瑠さんだ。高木さんは現在放送中のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』にも与一郎役で出演している。
■カンヌで金井紘監督が語った、本作のテーマ
本作は今年5月、カンヌ国際映画祭の「Goes to Cannes プログラム」に選出。金井紘監督が登壇し、次のように問いかけた。
「ある男は、幼少時代から30年間、こう思い続けていました。『あいつさえいなければ』。また、別のある男は30年間、こう思い続けてきました。『あいつを利用して、成功してやろう』。皆さんも一度は、同じようなことを考えてしまったことがあるのではないでしょうか?」
強烈な殺意と依存。しかし奇妙なことに、そこには確かな「友情」も存在する。金井監督は、この矛盾し歪んだ友情こそが本作のテーマだと明言する。
「矛盾していて、曖昧。一見、周囲からは理解しがたいものかもしれません。しかし、人間という存在は、本来そういった割り切れないものを内包した存在ではないでしょうか。私は、その曖昧で未熟な感情こそ、この映画で一番大事にしたいと考えました」
そして、こう続けた。
「それを、日本を代表する2人の名優、山﨑賢人と松下洸平が、これ以上なく生々しく、かつ美しく体現してくれました。彼らの魂のぶつかり合いこそが、本作の最大の熱量であり、見どころです」
その「魂のぶつかり合い」はどこへ辿り着くのか、映画館のスクリーンで見届けたい。
『殺人の門』作品情報
山﨑賢人 松下洸平 W主演
出演:佐藤浩市、浅田美代子、江口のりこ、渡邉斗翔、高木波瑠
原作:東野圭吾『殺人の門』(角川文庫刊)
監督:金井紘
製作:『殺人の門』製作委員会
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