「産んだ嫁」と「産めない私」、夫婦間の妊活の温度差…子どもの名前を楽しく考えた思い出に傷つく33歳【漫画】

「産んだ嫁」と「産めない私」、夫婦間の妊活の温度差…子どもの名前を楽しく考えた思い出に傷つく33歳【漫画】


YouTubeで130万回再生を記録し、多くの共感を集めたコミックシリーズ「33歳という日々」(著・鈴木みろ)。本記事では、結婚3年目で「子どもがいない」という現実に直面する33歳の主婦・エリを主人公にした『33歳という日々 子なし夫婦、エリの場合』を紹介する。

■妊活を巡る夫婦の残酷な「温度差」

「33歳の日々」シリーズは現代の女性たちが抱える「誰にも言えない葛藤」が、胸が締め付けられるほどのリアルさで浮き彫りになる。『33歳という日々 子なし夫婦、エリの場合』で描かれるのは、結婚3年目で「子どもがいない」という現実に直面する33歳の主婦・エリの痛切な心情。そして、平穏に見える日常の裏で、彼女が抱える「子どもを授かりたい」という切実な願いと、夫との間に生じた静かな溝。出産のタイムリミットが迫る中で揺れ動く女性のリアルな本音が、息苦しいほどの解像度で綴られている。

本作の中心にあるのは、妊活を巡る夫婦間の「温度差」がもたらす残酷な現実である。タイミング法に縛られ、一人で排卵日カレンダーとにらめっこする妻に対し、どこか他人事で肝心な夜に寝落ちしてしまう夫。新婚時代の輝きは失われ、すっかりセックスレスに陥った二人の間には、言葉にできない不満と嫌悪感が静かに降り積もっていく。

■「産んだ嫁」と「産めない私」

さらに、「子どもは?」という無神経な質問や、義実家での「産んだ嫁」と「産めない私」という残酷な対比が、エリをさらなる孤独へと追い詰める。生理が来るたびに一人暗闇で涙を流し、夫への愛さえ摩耗していく彼女の姿は、あまりにも生々しく読者の胸をえぐる。

また、本作は夫婦間の問題にとどまらず、周囲の人間関係の変化にも鋭く切り込んでいる。眩しく見える子持ちの友人や、シングルマザーとして生きる道を選んだ親友に対し、無意識に壁を作り、距離を置いてしまうエリの葛藤は、同世代の女性が一度は味わう感情だろう。焦燥感に駆られ、自分を見失いそうになりながらも、「かりそめの平穏」を選ばざるを得ない彼女の痛切な日々。正解のない悩みの中で必死にもがき続けるエリの姿は、誰にも言えない痛みを抱える読者の心に深く刺さり、静かな共感と慰めを与えてくれる一作である。

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