切り分けてみんなでいただきたい、和のおやつ

京都を代表する料亭「和久傳」の歴史のはじまりは、1870(明治3)年。京都北部の京丹後で、料理旅館として誕生しました。その後、1982(昭和57)年に京都市内へ移転し、高台寺の近くの数寄屋建築で、料亭「高台寺和久傳」として新たな始まりを迎えました。そんな老舗料亭の味を、家庭でも堪能できるように「おもたせ」に仕立て販売するのが「紫野和久傳(むらさきのわくでん)」。京都だけでなく、東京と名古屋にも支店があります。蓮粉を和三盆で練り上げ笹の葉で包み、つるりと喉を通る代表銘菓「れんこん菓子 西湖(せいこ)」は、大切な方に差し上げる特別な手土産として重宝しています。
そうして一度、夏の贈り物にいただいて以来心を掴まれ、毎年5月1日~8月31日の販売を楽しみにしているのが「笹ほたる」。目に美しく涼やかな、夏限定の羊羹です。

風も月の明かりも少ない穏やかな夏の夕べに、清らかな水辺を、ちかちかと発光しながら飛び交うほたるたち。昔から風情ある夏の風物として親しまれてきましたが、都市部で生活していると、なかなかお目にかかることができません。そこで、笹に集う野辺のほたるを、白小豆を使った抹茶餡と、ほうじ茶で作る琥珀羹で表した、お菓子で涼を取るのです。切り分けるときのなめらかな手の感触。深い緑と琥珀色のコントラスト。気高い香り。口に含むとみずみずしく、すぅっと消えてなくなる儚さ。全てが、美しいほたるの姿と重なります。
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