孫は待つだけ?自分は何もしない姿勢にモヤモヤ
その後も義父からのプレッシャーを受けつつ、妊娠は順調な経過を見せていました。夫とは出産に向けて、赤ちゃん用品の準備について話を進めていました。ある夜、母と通話した際にその話題が持ち上がりました。
「そういえば、赤ちゃん用品で何か欲しいものとかある?お祝いでお父さんと買うわよ」
「えっ!いいの?」
「当然よ。全部買い揃えようとしたら結構するんだから、お祝いで頂きながらでいいのよ。そっちのご家族からはお祝いの話とか出てないの?」
「ん〜今のところは……。まぁ、これからなんじゃない?」
「そう?結納金のこともあったし、なんか所々怪しいのよねぇ……」
母は今までの言動から、義父に対して悪い印象しか抱いておらず、むしろ嫌ってすらいました。母の気持ちは分からなくもないですが、これから続く家族関係を考えると、どうにか折り合いをつけてくれないとなぁ、と密かに思っていました。
母と通話した週末の夕食時。食べ始めて早々、義母から話を振られました。
「そういえば、赤ちゃん用品の準備とか進んでる?」
タイムリーな話題に「気にかけてもらえてるんだ」という喜びと、その先の期待が膨らみました。
「うん。彩花と話して必要なものをリストにしてるよ。彩花の実家も少し助けてくれると言ってくれていて…」
夫が丁寧に答える。この流れで義実家側のお祝いの話も出ると期待しました。そこで、義父がおもむろに口を開きました。
「おい!俺たちは何も買わないぞ?住む場所を与えてやってるんだから、それ以上に期待されちゃ困る」
義父の言葉は、私の期待に反するものでした。義父からはお祝いする気がない。その一言で片付けられてしまいました。普段、自分の趣味の道具やお酒には糸目をつけない義父。子どものことは「内孫」とやいのやいの言っていたのに……。
お祝いの品がもらえないことじゃない。孫を欲しがるくせに、自分からは何も与えたくないという姿勢に私は静かに憤りを募らせていました。
あとがき:妊娠の喜びと、義父の影
本来なら赤ちゃんを迎える準備は温かな時間になるはずなのに、義父の態度はその喜びを曇らせていきます。母の存在が心の支えである一方、義父の「与えることなく求める」姿勢は、これからの子育てや家族関係に暗い影を落としました。次回は、母の感情がついに爆発し、義父との対立が表面化していきます。
※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています
記事作成: tenkyu_writing
(配信元: ママリ)

