
「後ろ!後ろ!」とは、かつて人気を博したバラエティ番組「8時だョ!全員集合」のコントで繰り広げられたお約束の一幕だ。背後に幽霊がいるのに気付かないフリをする演者に、観客からツッコミが入る。今回紹介する森本大百科(@mdaihyakka)さんの漫画「留守番電話」も、まさに「後ろ!後ろ!」と叫ばずにはいられない作品である。




森本大百科さんは、大阪よしもとで活動中のピン芸人だ。「入ってはいけない研究室」の配信や、漫画『カバチタレ!』の作画を務める東風孝広さんのアシスタント経験など、お笑いにとどまらず多方面で才能を開花させている。以前、SNSの誹謗中傷を描いた「炎上」という作品が話題を呼んだが、本作では蒸し暑い夜にふさわしい“密室の恐怖”を描いている。
■「キッチンに置いておきますね」不法侵入した宅配業者はどこに?
本作は2021年にX(旧Twitter)で公開された作品だ。主人公の女性がスーパーから帰宅すると、留守番電話が点滅している。再生すると、宅配業者からのメッセージだった。買い物に出かけている間に荷物が届いたらしい。本来ならば「持ち帰ります」となるはずだが、メッセージの相手は「どうしましょうかねー」と随分と呑気な口調だ。
女性が違和感を覚えた矢先、「中身がお皿なので、キッチンに置いておきますねー」という言葉に思わず鳥肌が立つ。「持ち主の宅配物を勝手に見たのか」「キッチンに置くって不法侵入では」と、さまざまな考察が駆け巡り、パニックになること間違いなしだ。安心できるはずの自宅で、宅配業者は今どこにいるのか。オチで思わず「後ろ!後ろ!」と叫び出したくなるラストが待ち受けている。
■漫画賞への応募がきっかけ。お笑い芸人と漫画制作の両立
現在もピン芸人として活動しながら漫画を執筆する森本さん。漫画を描き始めたきっかけは、「世にも奇妙な物語×少年ジャンプ+ presents 『奇妙』漫画賞」に応募するために『炎上』を描いたことだという。
漫画家を志した経緯について、「作画の東風孝広先生と知り合ってから、漫画を描こうと考えるようになりました。その後『アシスタントで雇ってください』と先生に頼みました」と語った。
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