【塾講師が解説】塾に行くだけで満足していたら?勉強したつもりから脱却させる家庭での仕組みづくり

【塾講師が解説】塾に行くだけで満足していたら?勉強したつもりから脱却させる家庭での仕組みづくり

塾に通っている我が子、楽しそうに行ってくれるのはいいけれど、どうにもテストの点数に結果として表れている気がしない。きちんと勉強を身に着けさせるには、何をサポートしていけばいい?家庭内でできることは?そんな悩みについて、オンライン大学受験塾講師でもある合同会社STUDY SHIFT代表の名川祐人さんからお話を伺いました。

「うちの子、塾には機嫌よく通っているのに、なぜか成績が上がらない・・・」
そんなお悩みを抱えている保護者の方は非常に多いのではないでしょうか。
私は普段、大学受験の講師として生徒の指導にあたっています。同時に、プライベートでは小学生の子を持つ一人の親でもあります。

大学受験の現場を見ていると、驚くほど多くの生徒が「授業を受けて満足」してしまっています。そしてこの「勉強したつもり」問題は、高校生だけでなく、中学生、そして小学生にも全く同じように当てはまる、学習における最大の落とし穴なのです。

今回は、我が子を「分かったつもり」で終わらせず、本当に「点数が取れる状態」に導くためのヒントをお伝えします。

なぜ「勉強した気」になってしまうのか?

大前提として、塾に通う最大の目的は「授業を受けること」ではありません。定期試験の得点アップや受験での合格など、基本的には「テストで点数がとれるようになること」のはずです。
しかし、意外にもその事実を冷静に理解できる子どもは多くありません。「1日〇時間勉強をする」という勉強量を目標に設定するのは、高校生でもよく見かける光景ですが、1時間やろうが10時間やろうが、点数が伸びなければその勉強は無意味です。勉強量はプロセスにすぎません。大事なのは点数獲得という結果に繋がっているかどうかです。それなのに、塾の授業など、勉強時間を多くかけていればそれでよいと思ってしまう人はとても多いのです。この(受験)勉強における本質的なゴールをしっかり理解しているかどうかは学年を問わず重要な要素で、周りの大人が子どもに伝え続けなければなりません。
※塾の利用目的が、知的好奇心を満たすことや勉強の楽しさを知るという段階であれば、この限りではありません。点数や正誤という型にはめないほうがよいものもあります。

また、現代の塾の授業や映像授業、参考書は非常に分かりやすく作られています。そのため、授業を聞いただけで、その場では「分かったつもり(=できたつもり)」になってしまいがちです。本人の意識としてはちゃんと塾に行って、勉強をして、理解もできているという感覚があるわけなのですが、その先に、成績が伸びる子と伸びない子の決定的な分かれ道が存在します。

●成績が伸びない子
「分かった」と感じて満足し、すぐに次の単元に進んでしまう。
●成績がどんどん伸びる子
「本当に一人で解けるか?」と立ち止まり、復習をして類題でセルフチェックを行う。

繰り返しになりますが、勉強とは、「自力で点が取れる状態になったか」を確認して初めて、一区切りをつけられるものです。
しかしながら、その確認をすることなしに、「分かった感、やった感」という、言いうなれば主観的な気分で自分にOKを出し、軽々と次へ進んでしまう人が非常に多いのです。
こうした安易な学習の先走りを防ぎ、「できる」状態への昇華を、子ども任せにせず、周りがサポートしてあげる必要があります。

親ができるアプローチ(1):塾選びに細心の注意を払う

まずは、今通っている(あるいはこれから選ぶ)塾のシステムを見直してみましょう。
映像授業をどんどん見せるだけ、あるいは集団授業を一方的におこなうだけの塾は、子どもが「お客さん」になりがちです。

○授業の後に、理解度を測る「小テスト」などのチェック体制がしっかり整っているか
○その結果を保護者も日々確認できるような仕組みがあるか

こうした「アウトプットと管理」の仕組みが機能している塾を選ぶことが、失敗しない塾探しの第一歩です。

親ができるアプローチ(2):「家庭内テスト」をルーティン化する

塾に頼るだけでなく、家庭でもできる強力なアプローチがあります。それが「家庭内テスト」の仕組みづくりです。
仕事や家事で忙しい保護者の皆様が、毎日つきっきりで勉強を見るのは現実的ではありませんよね。そこで、端的に我が子の状態を確認するための「ルーティン」を家庭内に組み込んでしまうのです。
具体的には、以下のような簡単なルールを決めてみてください。
【家庭内テストのルール例】
「塾の授業の翌日、夜20時になったら、親がテキストから1題だけ類題をピックアップして出題する」

親がやることはこれだけ

子どもが今どんな単元に取り組んでいるか(分数の計算、戦国武将の暗記、英語の関係代名詞など)をざっくり把握し、問題集から数問を指定して解かせるだけです。できれば、まだお子さんが解いたことのない問題がよいでしょう。

時間は固定して「習慣化」を目指してください。「夜20時」など、毎日(または特定の曜日)の時間を固定することで、親子ともに「今日やろうか、どうしようか」と迷う無駄なエネルギー(意志力)を使わずに、当たり前の習慣として実行できるようになります。

これを1、2週間ほど粘り強く続けてみてください。やがて子ども自身も「翌日の20時にはテストがあるから、ちゃんと復習しておこう」という意識に変わり、ひいては塾での受講中の集中度も上がります。

問題が解けなければ、自分はまだ何か理解が足りていないということに子ども自身が気づきますし、類題がすらすら解けていれば本質的な学習を積み重ねることができているという事実を確認して親子で安心することができます。

まとめ

大学受験でも、高校・中学受験でも、そして日々の小学校のカラーテストでも、勉強の本質はすべて同じです。
「授業(インプット)の後に、必ず自力で解けるかの確認(アウトプット)をセットで行うこと」
ぜひ、お子様が「塾に行って満足」という状態から一歩抜け出し、「点数が伸びた!」という本物の達成感を味わえるよう、家庭での小さなルーティン作りから始めてみませんか?

※記事の作成時に一部AIを使用しています。

Studyコーデ

執筆者

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名川祐人

名川祐人

合同会社STUDY SHIFT代表

慶應義塾大学経済学部卒業後、株式会社キーエンスの営業職を経て大学受験業界へ。
大学受験塾Studyコーデ、高2までの英語塾OUTCOME、数学専門塾Rekai、看護学校受験塾Studyナースを設立し、オンラインで全国の受験生を個別指導する。
生徒・保護者とのコミュニケーションを重視し、面談は年間2,000回以上。
著書やWEBメディアへの連載など、情報発信にも力を入れている。

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