夫の三雄さんと長男夫婦の誠一さん、まゆみさんの4人で、平凡ながらも幸せな毎日を送っていた幸子さん。しかしある日、次男夫婦から生後2ヶ月のハルトくんを数年育ててほしいと頼まれます。都内の外資系企業に勤める次男の修二さんと妻の恵理子さんは、妊娠を機に実家のサポートを期待して田舎に引っ越してきましたが、幸子さんたちを見下すような態度が続いたため距離を置いていました。しかし、ハルトくんが生まれてすぐに海外赴任することになったため、自分たちでは育てられないと実家に預けに来たのでした。幸子さんは、三雄さんと長男夫婦と協力しながらハルトくんを育てることに。物心ついたハルトくんは、誠一さんとまゆみさんを自分の両親と認識。その後は5人で仲良く暮らしていましたが、ハルトくんが5歳になった頃、突然次男夫婦がハルトくんを連れ戻しにやって来ました。ほとんど連絡もしてこなかった上に、お金があればハルトくんを幸せにできると思い込んでいる次男夫婦に腹立たしさを感じた幸子さんは、少しずつハルトくんとの関係を築くべきだと伝え2人を追い返します。すると数日後、幸子さんの言葉を受けて考えを改めた修二さんが実家にやってきました。「無理に連れ戻すことはしない、これからは親戚のおじさんとして関われればいい」と、少しずつハルトくんとの距離を縮めていくことに。そんな生活が続いたある日のこと、修二さんが突然恵理子さんを連れて実家を訪れます。すると驚くことに、恵理子さんは「アメリカで一緒に暮らさない?」と提案してきました。しかしハルトくんは恵理子さんの提案を拒否。まゆみさんと誠一さんと暮らす道を選んだのでした。
これが私たちの家族のカタチ

一緒にアメリカへ行こうと誘う恵理子さんに「熱を出したときも、試合で負けたときも、悩んだときも、いつもそばにいてくれたのは母さんと父さんであなたじゃない・・・僕の家はここだ」と、自分の気持ちをはっきりと伝えたハルト。周りから見れば少し変わった家族の形なのかもしれません。それでもハルトは、まゆみさんと誠一さんのことをかけがえのない家族として心から大切に思ってくれていました。
修二と恵理子さんは、ハルトを残してアメリカへ旅立っていきました。なんだかんだ言いながらも、修二は恵理子さんのことを大切に思っているようです。恵理子さんは、最後までハルトが私たちを選んだことに納得できなかったようですが、今は切り替えてアメリカで仕事に打ち込んでいるそうです。

修二とハルトは、今でもたまにビデオ通話で話しているそうです。修二の話を聞くうちに、ハルトもアメリカに少し興味が湧いてきたようで、受験が終わった夏休みに一度遊びに行く話が進んでいるみたいです。

あんなに小さかったハルトも、もう受験生。勉強は決して得意ではありませんが、彼なりに一生懸命頑張っているようです。「引退したのにそんなに食べて大丈夫?夜食は春雨スープでも作るね」まゆみちゃんは、部活を引退して運動する機会が減ったハルトのことを気遣い、ヘルシーな夜食づくりに余念がないようです。

産みの親ではないけれど、私と夫には本当の家族にしか見えません。ハルトを引き取ると決めたあの日から、不妊治療をやめるほどの覚悟を持って、ハルトと真剣に向き合ってくれたまゆみちゃんと誠一。そんな2人には、感謝の気持ちしかありません。

産んだだけでは親にはなれない。熱を出した夜に手を握り、つらくて泣きたい日にはそっと寄り添う。そんなかけがえのない毎日を積み重ねることで、親子のきずなは育まれていくのだと思います。ハルトが選んだのは、そんな家族でした。これからも変わらず大切な日々を積み重ねながら、幸せに歩んでいってほしいと願っています。
幸子さんの言う通り、産んだだけでは母親にはなれません。楽しい日は一緒に笑い、つらい日には一緒に泣く。そんなかけがえのない毎日を積み重ねて絆を育んでいくことこそが、本当の家族になるということなのでしょう。確かに、周りから見れば少し不思議な家族の形かもしれません。それでも、子ども自身が「幸せだ」と思えているのなら、それ以上に幸せなことはありませんよね。
※ストーリーは実話を元にしたフィクションです。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:船井 秋 編集:石野スズ
作画:めめ

