「少年のままの夫」と「老婆のような妻」はどちらも30歳!?「老い」の恐怖に翻弄される夫婦に涙腺崩壊!【作者に聞く】

「少年のままの夫」と「老婆のような妻」はどちらも30歳!?「老い」の恐怖に翻弄される夫婦に涙腺崩壊!【作者に聞く】

少年のように見える夫の陽と、老婆のように見える妻のひまわり。
少年のように見える夫の陽と、老婆のように見える妻のひまわり。 / 墨染清(@sumizomesei)

結婚10周年を迎え、夫婦そろって30歳になったばかり。しかし妻・ひまわりの姿は、まるで老婆のように急速な老いに襲われていた――。読者から「涙腺崩壊」「残酷だけど美しい」と大きな反響を呼んだ『としとしあわせ』は、「老い」の恐怖と夫婦の絆を描いた切ない物語である。作者の墨染清(@sumizomesei)さんに、本作へ込めた思いやタイトルの由来について聞いた。

■老いに直面する夫婦の物語
としとしあわせ_p01
としとしあわせ_p01 / 墨染清(@sumizomesei)

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としとしあわせ_p02 / 墨染清(@sumizomesei)

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としとしあわせ_p03 / 墨染清(@sumizomesei)

誰からも愛される笑顔が印象的だった妻・ひまわり。しかし、30歳を迎えた現在、その姿は急速に老いてしまっていた。近所の人々は興味本位で噂を口にし、夫は変わらず妻を大切に思い続ける。それでも、どうしてもできないことがあった。それは、老いていく妻の顔をまっすぐ見ること。「俺は…老いが恐ろしい」と人知れず涙を流す夫の姿が、多くの読者の胸を締め付けた。

■タイトルに込めた夫婦への願い
タイトル『としとしあわせ』には、「歳と幸せ」と「歳歳合わせ」という二つの意味が込められているという。墨染さんは、「無情に訪れる『老い』ですが、伝えたいことは『夫婦の幸福』でしたから、幸せを感じられるタイトルにしたいという想いがまずはじめにありました」と説明。

そのうえで、「夫婦が立ち向かう『歳』と『幸せ』、そして夫婦が手を取り合うイメージから『合わせる』…このフレーズを組み替えて言葉遊びをした結果、このタイトルになりました」と制作の裏側を明かした。

■読者の反響が励みになった
本作には「涙が止まらない」「つらいけれど美しい」といった感想が数多く寄せられた。墨染さんは、「自分が老いることよりも、大事な人が老いて弱る姿を見る方がよほどつらいと昔から強く感じていて、その苦痛を当時の私なりに精いっぱい詰め込んだ作品です」と振り返る。

「この思いを受け止めてくれる人はいるのかと不安に感じていましたので、たくさんのご感想をいただけて、驚いたと同時に心からうれしかったのを覚えています」と語り、読者からの反響への感謝を口にした。

■答えを委ねたラスト
ラストについては、「曖昧に描きすぎたために読者の方を困らせてしまいましたが、それぞれ『私はこういうことだと思う』という考えを聞かせてもらえたので、それもとてもうれしかったです」とコメント。最後の数ページの受け取り方を読者へ委ねることで、読み終えたあとも深い余韻を残す作品となっている。

■取材協力:墨染清(@sumizomesei)

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