
橋本環奈が主演を務め、韓国の俳優チェ・ジョンヒョプが共演、漫画家の東村アキコが自身初となる連続ドラマの原作・脚本・監督を務めるオリジナルドラマ「バカンスの法則」(7月27日[月]夜8:00スタート、1話15分・週3回ABEMAにて配信)。
同ドラマは、多忙な日々に疲弊した主人公・星野緑(橋本)が、海辺の別荘で過ごす“非日常のバカンス”のなかでミステリアスな管理人・西上(チェ・ジョンヒョプ)と出会い、恋に落ち、人生の大切な時間を取り戻していくひと夏の“デトックス・ロマンス”だ。
今回は橋本と東村氏のスペシャル対談を実施。どのように作品が誕生したのか語ってもらった。
■東村アキコ「(橋本)環奈ちゃんの鋭い意見に助けられた」
――緑は明るくてしっかり者の印象ですが、どのようにして緑というキャラクターが生まれたのですか?
東村:結構、当て書きに近いですね。私の中にざっくりとしたストーリーがあったのですが、キャラクターの性格まではまだ決めていなくて。そんな中、環奈ちゃんが主演という話が出てきて、環奈ちゃんならきっと明るくて元気でサバサバした女子だろうなと思い、書いていった感じです。
橋本:自分に近い部分もたくさんあり、演じやすかったです。あと面白かったのが、漫画があってそれを実写化するという作品にはこれまで出演したことがあるのですが、今回は東村さんが原案・脚本ということで、またちょっと違ったキャラクターの作り方をしていて。
新たな試みとして、緑ならこういう言い回しをするのではないか、など意見を言わせていただきました。漫画家さんはキャラクター作りのプロなので、おこがましい言い方ですが、一緒にキャラクターを作らせてもらったような感覚です。東村さんも「それいいね」と言ってくださることが多くてとても新鮮な感覚をもってお仕事に臨めました。
東村:環奈ちゃんの意見は本当に鋭くて。今回は数人で脚本を書いたのですが、それぞれのくせが出てしまっているところを絶対見抜くんですよ。本当にそこには助けられて。おんぶに抱っこの2カ月でした。
――演出家としての東村さんはいかがでしたか?
東村:漫画と違って実写はキャラクターがどう動くかという動線があるのですが、それがなかなか考えられなくて(笑)。でも環奈ちゃんは、実際にせりふを言いながら動いて見せてくれたので、すごく分かりやすかったです。
橋本:東村さんの演出はやはり漫画家さんとしての視点なのか、こういう画が欲しいというものが明確にあって、それが面白いし演出家としてもすごいと感じました。あと、ジョンヒョプさんを描く際もこっちの方が格好良く映るとか、視聴者の目線で考えていて。カメラ割りを含め、視聴者の方が心躍るような映像になっていると思います。
東村:色合いもいいよね。
橋本:照明部さんと撮影部さんもすごくいい色合いを出してくださって。本当に美しい映像になっていると思います。
――緑の衣装を含め、夏らしい映像がふんだんですね。
橋本:衣装合わせのとき、東村さんが柄ものや明るい色が好きとおっしゃっていて、私も明るい洋服が好きという話をしていたら、緑のイメージもそうだよね…という話になって。でも衣装はみんな明るいです。
東村:日本のドラマは海外ドラマに比べて割と地味だと思っていて…。だから今回は海外っぽい感じにしています。
橋本:「プラダを着た悪魔2」もそうですが、やっぱり衣装が派手ですてきだと見ていて心躍りますよね。今回は衣装だけではなく、別荘の内装などもみんなですてきなものを詰めていったような感覚です。

■橋本の意外な強みは丈夫な喉
――本作は、緑をはじめ、別荘で過ごす若者たちの会話劇も楽しみです。
橋本:面白いですよ!
東村:編集していてすごく笑っちゃった。アドリブ、これまでの日本のドラマで一番多いかも。
橋本:すごくやりやすかったですね。監督をはじめ皆さんの反応がいいので、ついつい私たちも乗っちゃうというか(笑)。みんなの仲のいいところや楽しんでいるところが映像に出ている気がします。
東村:環奈ちゃんは休憩中もずっとみんなと話していて。本当に楽しそうだという気持ちと、喉が強いんだなという思いを持って見ていました。
橋本:気付かなかったけど喉が強かったのか…(笑)。
東村:それがすごく助かりました。ずっといい空気感で、座長として最高でした。
橋本:本当に楽しかったです。あと、みんなキャラクターに自分らしさがあったような気がしていて…。その無理のなさも本作の魅力になっている気がします。
――緑が恋に落ちる謎の青年・西上を演じるのがチェ・ジョンヒョプさん。印象はいかがでしたか?
東村:ドラマでお見かけして知っていたのですが、実際に会うとテレビよりも格好良くて驚きました。テレビだと少し少年らしさがあるけれど、実際に会うと色っぽいというか。大人の色気を感じました。そういう意味でも、西上という謎めいた役にピッタリでした。
橋本:ミステリアスでしたよね。
東村:私は最初に緑と西上が出会うシーンを撮ったときに、勝ちが見えた気がします。
橋本:身長も高くて画が強いですよね。顔の位置がすごく上の方にあってスタイルもスマート。
東村:格好良いシーンもたくさんあるから楽しんでもらいたいです。

■内容も配信スタイルも癒やしのドラマ
――本作は、1話15分で週に3回(月・水・金)配信されるのも特徴的です。
橋本:今回の配信スタイルは新しい試みで新鮮だなと思いました。
東村:15分というのはやっぱり見やすいよね。スマホで見られるし。
橋本:15分だからこそテンポもいいんですよ。場面がどんどん切り替わっていくので。特に会話のシーンが和気あいあいとしています。
東村:移動中や息抜きで見てもらいたいです。
――本当にハッピーな気持ちにしてもらえるドラマですね。
橋本:日常に疲れた人たちがバカンスという癒やしを求めに別荘に集まってきますが、ファンタジックな面もあり、切なさありで、ひと言では言い表せない魅力が詰まっている作品です。
特に後半にかけては、緑と西上さんの関係性に注目して見ていただきたいです。とにかく撮影が楽しかったので、その現場の雰囲気が映像から伝わったらいいなと思います。
東村:環奈ちゃん演じる緑という、元気でサバサバした等身大の女の子を愛してもらいたいです。そして緑と兄との掛け合いも“きょうだいケミ”として楽しんでいただきたいです。最高に面白い会話劇になっていると思います。
◆取材・文=玉置晴子


