
東京の夏を彩る花火大会。なかでも規模の大きい「江戸川区花火大会」、「葛飾納涼花火大会」、「いたばし花火大会」の3大会は、例年絶大な人気を誇る。それぞれ、江戸川や荒川などの河川敷で開催され、広い空間で迫力ある花火を打ち上げるので見応え抜群だ。しかし、いざ行くとなると「江戸川と板橋の花火はどっちがおすすめ?」「江戸川と葛飾の花火大会はどう比較して選べばいい?」「板橋花火大会と葛飾花火大会の違いは何?」と迷う人も多いはずだ。特に2026年は「江戸川区花火大会」と「いたばし花火大会」が同日開催とあって、どちらも観るのは実質不可能となっている。そこで、花火大会の「迫力」や「混雑回避のしやすさ」、「有料席のコスパ」、「快適さ」など、“何を重視するか”を基準に徹底比較して解説する。2026年の花火大会選びの参考にしてほしい。
■まずはスペックで比較検証!打ち上げ数が最も多いのはどの大会?
各大会の開催日時・打ち上げ数・人出などの基本スペックを個別に解説する。打ち上げ時間や総打ち上げ数だけでなく、人出の多さも人気のバロメーターのひとつとして参考になるだろう。また、屋台の有無や、最寄り駅からの距離もこだわりポイントになる。
■第60回 葛飾納涼花火大会

2026年7月28日(火) 19時20分~20時30分
打ち上げ時間:約70分間
打ち上げ数:約2万発
例年の人出:約70万人
屋台出店:あり
会場:葛飾区柴又野球場(江戸川河川敷)
アクセス:【電車】京成電鉄柴又駅から徒歩約10分、北総鉄道新柴又駅から徒歩約15分、JR金町駅・京成電鉄金町駅から徒歩約20分
■第51回 江戸川区花火大会

2026年8月1日(土) 19時15分~20時20分(予定)
打ち上げ時間:約65分間
打ち上げ数:約1万4000発(同時開催される市川市民納涼花火大会との合算値)
例年の人出:約3万人(協賛席・有料席の来場者数、無料エリアは含まない)
屋台出店:なし
会場:江戸川河川敷(都立篠崎公園先)
アクセス:【電車】都営地下鉄篠崎駅から徒歩約15分(※篠崎駅は行き帰り共に大変混雑します)、JR小岩駅または京成電鉄京成江戸川駅から徒歩約25分、都営地下鉄瑞江駅から徒歩約45分
■第67回 いたばし花火大会

2026年8月1日(土) 19時~20時30分
打ち上げ時間:約90分間
打ち上げ数:約1万5000発(同時開催される戸田橋花火大会との合算値)
例年の人出:約55万人
屋台出店:あり
会場:板橋区 荒川河川敷
アクセス:【電車】有料席エリア:都営三田線蓮根駅・西台駅、JR埼京線浮間舟渡駅から徒歩約20分。無料観覧エリア:都営三田線高島平駅から徒歩約20分
■これが大会名物だ!花火演出の特徴で比較
「やっぱり花火大会は花火が重要」という人なら大会プログラムは気になるところ。打ち上げ数や花火の大きさだけでなく、近年流行りのスターマインや、趣向を凝らした仕掛け花火、クライマックスの大ナイアガラなどお目当ての花火が観られるかどうかも重要ポイントだ。また、ここ数年では音楽にあわせて花火を打ち上げるミュージック花火やドローンショーを取り入れる大会も増えてきている。
■打ち上げ数ランキング1位は「葛飾納涼花火大会」
3大会のなかでも、打ち上げ数の圧倒的な多さを誇るのが葛飾納涼花火大会だ。開催60回目を迎える2026年は、例年の約1万5000発より5000発多い2万発を打ち上げる予定。これは都内最大規模の隅田川花火大会に匹敵する打ち上げ数だ。約70分間で約2万発という密度の高さで、息つく間もなく楽しませてくれそうだ。
葛飾納涼花火大会の最大の魅力は、観客席と打ち上げ場所がとにかく近いこと。真上に上がるスターマインは視界一面が花火で埋まるほど!さらに、記念大会として初のドローンショーも開催、およそ1300機のドローンが夜空を舞う。2026年、60回の記念大会という面でも注目度は高い。

■アガル演出でとにかく魅せる!「江戸川区花火大会」
江戸川区花火大会名物、「オープニング5秒間で1000発打ち上げ」は圧巻の一言。いきなり盛り上がりは最高潮だ。さらに仕掛け花火による国内最大級の「富士の大仕掛け」や、クライマックスの「怒涛の金カムロ」も見逃せない。2026年は、これまでにない演出を取り入れたミュージック花火も登場する予定。魅せる花火をBGMとシンクロさせた見事な演出に注目したい。
江戸川を挟んだ対岸の千葉県「市川市民納涼花火大会」と同時開催のため、両岸から花火を楽しめるのも特徴。

■大迫力の大玉ですかっと爽快!「いたばし花火大会」
東京で最大級の特大花火である「尺五寸玉(15号玉)」こそ、いたばし花火大会の最大の魅力。とにかく花火がでかい!開花直径は約350~450メートルにも及び、空一面を覆い尽くす圧巻のスケールを体験できる。都内はどうしても打ち上げ環境がネックとなってしまうため、大玉を打ち上げるのは難しいとされている。ほとんどの大会では4号玉から8号玉が主流だが、いたばし花火大会では「尺五寸玉(15号玉)」を5発も打ち上げる。
また、幅300メートルにもわたる大フィナーレの「ナイアガラの滝」はぜひ有料席から至近距離で楽しみたい。荒川を挟んで対岸にある埼玉県戸田市の「戸田橋花火大会」と同時開催となる。

■快適に鑑賞したいなら有料席の確保がおすすめ!
花火大会のここ2〜3年の傾向として、無料観覧エリアの有料化がある。無料エリアは予約不要で気軽な反面、場所取りやトイレなどの心配がある。有料エリアの快適さは一度経験するともう戻れなくなるかも。ゆったり花火を楽しみたいなら、ぜひトライしてみてほしい。
■有料観覧席は早くに完売してしまう「葛飾納涼花火大会」
江戸川河川敷の打ち上げ場所正面エリアが有料席になっている。土手の斜面にシートを敷いた2人、または4人マス席に、河川敷の平面にも2〜6人のマス席と椅子席がある。花火の打ち上げ場所からの距離によって金額が変わり、最も高いSS席の椅子席1人1万2000円から、平面の6人マス席なら2万7000円(1人4500円)まで、比較的リーズナブルな価格設定でコスパがよい。席と打ち上げ場所が極めて近いため、どの有料席を選んでも外れが少ない。

■2000〜9000円まで、席種が多彩な「江戸川区花火大会」
都立篠崎公園先の江戸川河川敷に、打ち上げ場所を取り囲むようにして有料席が設置される。広大な河川敷のため、有料席エリアからの視界の抜けの良さは抜群だ。ペア席やグループ席など多様な有料席があり、花火を正面から観られる堤防上のサイクリングロードに設置されたイス席1人9000円から、打ち上げ場所真横のグラウンドに設置されるブルーシート席なら1人2000円と、価格帯は幅広い。
■専用エコクッションや、ダンボール椅子で快適に観覧できる「いたばし花火大会」
1人席からグループ席、指定テーブル席など種類が最も豊富。階段状のスタンド席や、専用のエコクッションやダンボール椅子付きの席もあり、快適に花火を観覧できる。打ち上げ場所真横の4人丸テーブル席は3万2000円、正面のプライムシートは1人6000円。最もリーズナブルなのは、1人2000円の有料自由席。ここは昨年まで無料観覧エリアだった野球場が、2026年から有料席になったエリアだ。

■会場までどのくらい歩くの?混雑は?気になる最寄り駅からのアクセス
大会会場まで、通常なら最寄り駅から徒歩数分でも、花火大会当日となるとそうはいかないもの。ぎりぎりに駅に到着したら、人混みがひどくてなかなか前に進めず、開始時間に間に合わなかった経験がある人もいるのでは?できれば最も混雑する最寄り駅は避けたいものの、暑いなかで長距離を歩くのもつらいところだ。
■「葛飾納涼花火大会」は最寄りの京成線「柴又駅」から平常時は徒歩約10分ほどの距離
京成線「柴又駅」が最寄りだが、柴又駅前は道幅が狭く大混雑する。駅に到着したものの、帝釈天参道を進むのは時間がかかるので大会開始直前はおすすめしないルートだ。多少歩くことになるが、JR「金町駅」や北総線「新柴又駅」の利用も混雑回避のひとつの手かもしれない。18時ごろに到着できれば比較的余裕があるため、道中で買い物できる。

■「江戸川区花火大会」の最寄りは都営新宿線「篠崎駅」、平常時なら徒歩約15分。当日は交通規制あり
都営新宿線「篠崎駅」が平常時なら徒歩約15分で最寄り駅となる。JR「小岩駅」、京成電鉄「京成江戸川駅」からは徒歩約25分ほど。篠崎駅は改札・ホームが激しく混雑するため、帰りは都営新宿線「瑞江駅」まで歩く混雑回避ルートも。ただし、通常時でも徒歩約45分かかる距離なので、無理をせず体力と相談して。当日は周辺道路で交通規制が実施される。公式サイトで会場までのアクセスを事前にチェックしておこう。
■「いたばし花火大会」は観覧エリアによって最寄駅が変わるので必ず事前に確認を!
2026年から有料席エリアと無料観覧エリアで最寄駅が変わる。有料チケットを持っているなら席種を確認しよう。2026年から新設された「有料自由席」エリアなら都営三田線「蓮根駅」が最寄りとなる。陸上競技場、プライムシート、S席、A席エリアなど花火から近いエリアのチケットなら、都営三田線「西台駅」を利用しよう。無料観覧エリアは都営三田線「高島平駅」が徒歩約20分で最も近い。JR「浮間舟渡駅」からは1時間30分以上かかるので注意。

■花火のお供といえば屋台グルメでしょ!屋台出店情報
屋台グルメ好きにはかなり重要なのが屋台の出店状況だ。最寄り駅から大会会場に向かう道中や、大会会場内に出店があるのかないのか、大会ごとの屋台情報をまとめてみた。
■帝釈天参道沿い老舗の店頭販売にも注目したい「葛飾納涼花火大会」
柴又駅前の広場から帝釈天参道にかけてと、大会会場手前の旧川甚通りが主な屋台出店エリア。また、帝釈天参道沿いの飲食店が店頭販売を行っているので、会場に向かいながら覗いてみよう。会場となる河川敷に降りてしまうと出店はないので、事前に購入しておこう。飲み物を冷やしておけるクーラーバッグがあると便利だ。

■基本、屋台出店はなし。道中のコンビニやスーパーで事前に準備を「江戸川区花火大会」
篠崎公園周辺を含む、江戸川河川敷の観覧エリアメイン会場には公式の屋台出店は行われない。大会開始前18時30分まで一部エリアにてアルコールを除く飲料販売を行う。また、篠崎公園の一部でEdogawaBeerProjectによるビール販売がある。駅周辺や、道中にある商店街やコンビニの臨時店頭販売などを利用しよう。会場到着前に食べ物や飲み物は事前購入しておきたい。
■3つの大会のなかで唯一、会場内にも屋台出店ありな「いたばし花火大会」
会場内、有料席エリアでは売店やフードトラックが出店、軽食や飲み物の販売を行っている。会場内に出店があるのは3大会中、いたばし花火大会のみ。また、最寄駅から会場に向かう途中にも屋台や、コンビニ・スーパーの店頭販売などがあるので、特に無料エリアで観覧予定の人は会場にたどり着く前にいろいろと購入しておいたほうがよさそうだ。

■あなたにおすすめなのは“どっち”?タイプ別選び方
結局どの花火大会に行くべきか迷っている人へ、目的・タイプ別の選び方を提案する。どの大会に行くか決めたら、これから始まる花火大会シーズンをがっつり楽しんで、夏の思い出を作ろう。

■大人の夏を花火で彩る!下町情緒あふれる街歩きもセットで楽しめる「葛飾納涼花火大会」
観客席から打ち上げ場所までの「近さ」が生む臨場感と、柴又帝釈天の参道で楽しむ屋台めぐりは葛飾ならではの体験だ。平日(火曜日)開催のため、会社帰りに立ち寄れるところもポイント。柴又駅で降りたら、参道をひやかし歩いてビールと下町グルメ片手に江戸川土手で花火を楽しむ。気分は「男はつらいよ」の寅さんだ。
■映える画、感動する演出、花火はやっぱエンタメでしょ!「江戸川区花火大会」
5秒1000発の衝撃的なスタートから、BGMとシンクロする華やかな演出まで、芸術性が高い点も魅力。エンターテインメントとして完成された花火を楽しみたい人におすすめしたい。屋台が充実している対岸の市川市民納涼花火大会側から観覧するのも手だ。
■花火のスケール一択でしょ!大玉の音と迫力を味わいたいなら「いたばし花火大会」
東京最大級の「尺五寸玉」による地響きのような破裂音と、視界を埋め尽くす「大ナイアガラの滝」を体感したい人におすすめ。どかんと打ち上がる花火の「大玉の迫力」を求める人にぴったりの大会。土曜日開催なので、家族や友人とわいわい観覧するのも楽しい。屋台も充実しているので、クーラーバッグを持参して花火を観ながら屋台グルメを堪能しよう。

「江戸川区花火大会」「葛飾納涼花火大会」「いたばし花火大会」は、それぞれ異なる魅力を持つ東京を代表する花火大会だ。花火の特徴以外にも、アクセスや屋台など、総合的に判断しつつも…最後は直感で、行ってみたいと感じた大会へ、まずは足を運ぼう。
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※20歳未満の者の飲酒は法律で禁じられています。

