
コミックの映像化や、ドラマのコミカライズなどが多い今、エンタメ好きとしてチェックしておきたいホットなマンガ情報をお届けする「ザテレビジョンマンガ部」。今回は、『飼い始めた頃の大事件』を紹介する。作者の猫野ししゃもさんが、6月14日にX(旧Twitter)に本作を投稿したところ、2000件を超える「いいね」やコメントが多数寄せられた。本記事では、『マインド・リバーシ』(徳間書店刊)の作者としても知られる、猫野ししゃもさんにインタビューを行い、創作の裏側やこだわりについて語ってもらった。
■脱走するはずのない飼い猫が行方不明に

作者である猫野さんが飼っている猫のししゃもちゃんは、来客時は壁の一部と化している。玄関を開ける前に室内扉を閉め、玄関の扉が閉まってから室内扉を開けるように徹底している猫野さん。そのため、脱走することは無いと思っていた。
しかし、ある日点検のための業者さんが帰ったあと「ししゃも?」と呼びかけても姿を現さない。普段は人の気配が消えるとすぐに出てくるのに出てこない。そんな状況にいつの間にか扉をすり抜けてしまったのかと思い近所を探し回る。一度家に帰り再度部屋を探すが見つからず、猫野さんは吐きそうになってしまい…。
このエピソードを読んだ人たちからは、「血の気が引いた」「似たような経験ある」「生きた心地しないよね」「気が気じゃなくなる」など、多くのコメントが寄せられている。
■作者・猫野ししゃもさん「多くの方に猫と暮らすことの楽しさや温かさを感じていただける作品を、これからも描き続けていきたいです」

――『飼い始めた頃の大事件』を創作したきっかけや理由があればお教えください。
この漫画を描くきっかけになったのは、最近、自宅に業者さんが来たことです。その際は、ししゃもをキャリーケースに入れて目の届く場所にいてもらいました。その姿を見て当時のことを鮮明に思い出し、漫画にしたいという気持ちが湧きました。
――本作では、「ししゃも?」と声をかけても静まり返っている部屋のコマが非常に印象的でした。本作を描いたうえで「こだわった点」あるいは「ここに注目してほしい!」というポイントがあればお教えください。
実は外へ探しに行く前に部屋の中を何度も探しました。ただ、その時は棚の足元の奥までは見えておらず、ししゃもを見つけることができませんでした。最後には疲れ果てて床に倒れ込んだことで視線が下がり、ようやくししゃもを発見できたという実際の出来事を再現したかったので、「ししゃも?」と呼びかけるコマでは、ししゃもがいた場所を吹き出しで隠し、「そこにいたのに気づけなかった」という状況が伝わるよう意識して描きました。
――猫野ししゃもさんは、猫漫画を多く投稿されていますが、特に気に入っているエピソードがあれば、理由と共にお教えください。
一番印象に残っているのは、最初に描いた「猫を飼ったら不眠症が治った話」です。ししゃもと暮らすようになってから、それまで続いていた不眠や心身の不調が少しずつ改善していきました。私にとってこの出来事は、ししゃもが家族として、そして人生を支えてくれる大切な存在になったことを実感した忘れられない思い出です。
――猫漫画を描く際に構成や作画で気をつけている点や、修正が多い箇所がありましたらお教えください。
一番大切にしているのは読みやすさです。内容がスッと頭に入ることを意識しているので、説明が長くなりすぎていないか、情報量が多くなりすぎていないかに気をつけています。一番修正するのは文字数で、削れる言葉はないかを最後まで考えています。
――猫野ししゃもさんの作品は、猫への深い愛が伝わってきます。ししゃもちゃんとの出来事はすぐに漫画にすることが多いのでしょうか?それとも、後から描かれることが多いのでしょうか?
ししゃもと暮らしていると、これは描き残しておきたいと思う出来事がたくさんあります。そうした出来事は忘れないようにメモしておき、後から時間ができた時に漫画へ描き起こすことが多いです。
――今後の展望や目標をお教えください。
これからもししゃもとの何気ない日常を一つひとつ漫画として残していきたいと思っています。ししゃもの自由気ままな姿を通して、多くの方に猫と暮らすことの楽しさや温かさを感じていただける作品を、これからも描き続けていきたいです。
――作品を楽しみにしている読者へメッセージをお願いします!
いつも温かく見守ってくださり、本当にありがとうございます。皆さまに支えていただきながら、こうして漫画を描き続けられることを、とても幸せに感じています。これからもししゃもとの毎日を大切に描いていきますので、温かく見守っていただけましたら嬉しいです。

