血圧の“下げる方法”とは?「隠れ脳梗塞」を防ぐ3つの習慣【医師監修】

血圧の“下げる方法”とは?「隠れ脳梗塞」を防ぐ3つの習慣【医師監修】

無症候性脳梗塞は、自覚症状がないまま進行するため、MRI検査によって初めて発見されるケースが少なくありません。発見されたあとに何をすべきか、どのような検査が追加で行われるのか、そして医師との関わり方についても気になるところです。検査の種類や診断後の管理について、わかりやすく解説します。

伊藤 たえ

監修医師:
伊藤 たえ(医師)

浜松医科大学医学部卒業。浜松医科大学医学部附属病院初期研修。東京都の総合病院脳神経外科、菅原脳神経外科クリニックなどを経て赤坂パークビル脳神経外科菅原クリニック東京脳ドックの院長に就任。日本脳神経外科学会専門医、日本脳卒中学会専門医、日本脳ドック学会認定医。

無症候性脳梗塞(隠れ脳梗塞)のリスクを取り除くための生活習慣の改善

無症候性脳梗塞が発見された場合、その背景にあるリスク要因にアプローチすることが重要です。このセクションでは、日常生活でできる具体的な改善策について解説します。

血圧・血糖・脂質のコントロール

無症候性脳梗塞のリスクを軽減するうえで、もっとも基本となるのが生活習慣病のコントロールです。高血圧の管理は特に重要で、家庭での血圧測定を習慣化し、医師と協力しながら目標値に近づける努力が求められます。減塩(1日の食塩摂取量を6g未満にすることが目標とされています)や野菜・果物の摂取、適切な体重管理などが血圧のコントロールに役立ちます。
糖尿病の管理では、食事内容の見直しと適度な運動が基本です。血糖値を安定させるために、炭水化物の摂りすぎを避け、バランスよく食べることが大切です。糖尿病と診断されている方は、内科や糖尿病内科での定期的な管理が欠かせません。
脂質異常症に対しては、動物性脂肪の摂取を控え、魚や大豆製品、食物繊維を積極的に摂ることが推奨されます。飽和脂肪酸の摂りすぎはLDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)を増やすとされており、食習慣の見直しが効果的です。なお、これらの管理には食事療法・運動療法だけでなく、必要に応じて薬物療法が組み合わせられることがあります。
これらの生活習慣病は互いに影響し合うため、一つを改善することが他の数値にもよい影響を与えることがあります。総合的な生活習慣の見直しが、脳血管への負担を軽くする近道です。

運動習慣・禁煙・飲酒の見直し

身体活動の習慣化は、脳血管疾患のリスク軽減に重要な役割を果たします。週に150分程度の中等度の有酸素運動(ウォーキング、水泳、自転車など)が推奨されています。ただし、持病がある方は医師に相談のうえ、無理のない範囲で取り組むことが大切です。運動は血圧を下げ、血糖値を改善し、脂質バランスを整える効果があります。また、ストレスの解消にもつながり、自律神経のバランスを保つうえでも有益です。
喫煙は脳血管に対するリスクが大変高く、禁煙は無症候性脳梗塞の予防において優先度の高い対策の一つです。禁煙外来では、内科や呼吸器内科などで禁煙補助薬を用いたサポートを受けることができます。一人での禁煙が難しい方は、こうした医療的サポートを積極的に活用することがよい方法といえます。
飲酒については、大量飲酒(1日に純アルコール換算で60g以上)は脳血管疾患のリスクを高めるとされています。飲酒習慣がある方は、1日の摂取量を適切な範囲に抑えることが推奨されます。なお、お酒の飲み方や適量についても医師に相談することが望ましいです。
ストレスの管理も忘れてはならない要素です。慢性的なストレスは血圧上昇を引き起こしやすく、自律神経の乱れを通じて血管にも影響を与えます。睡眠をしっかりと確保し、趣味や気分転換の時間を持つなど、ストレスをため込まない生活リズムを整えることが大切です。

まとめ

無症候性脳梗塞(隠れ脳梗塞)は、自覚症状がないからこそ見落とされやすく、放置すると脳梗塞や認知症のリスクが高まる状態です。前兆となりうる微細なサインを見逃さず、なりやすい方の特徴を知ったうえでリスクを把握し、生活習慣の改善と医療機関での定期的な管理を続けることが重要です。まずは定期的な健康診断や脳ドックの受診から始め、気になる症状がある場合は神経内科や内科などに相談することをおすすめします。

参考文献

日本生活習慣病予防協会「脳梗塞」

厚生労働省「脳梗塞・くも膜下出血・心筋梗塞・不整脈など」

配信元: Medical DOC

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