外で遊ぶと免疫力はアップする?子どもの健康のために知っておきたいこと
屋外で遊ぶ子どもの方が丈夫になったり、免疫力があがったりすると聞くけれど、これって根拠はあるの?実際、屋外で遊ばせるメリットは?外で遊ばせるなら、できるだけ長い時間遊ばせた方がいい?そんな疑問について、まえだ整形外科リウマチクリニック院長の、前田俊恒先生にお伺いしました。

「子どもは外でたくさん遊んだほうが風邪をひきにくくなる」と聞いたことはありませんか?
最近はゲームや動画、タブレットなど、室内でも楽しく過ごせるものが増えています。そのため、昔に比べて外で遊ぶ時間が少なくなっている子どもも増えています。
では、本当に外遊びをすると免疫力は上がるのでしょうか?
実は、外遊びをするだけで免疫力が高くなるわけではありません。しかし、外で体を動かすことは、子どもが元気に成長するためにとても大切です。その結果、病気に負けにくい体づくりにもつながると考えられています。
外遊びは元気な体を育てる
公園で走ったり、鬼ごっこをしたり、ボール遊びをしたりすると、自然と全身を使って体を動かします。体を動かす習慣がある子どもは、筋肉や体力がつきやすく、疲れにくい体になります。
また、たくさん遊んだ日は夜ぐっすり眠れることが多いですよね。睡眠中は体の修復や成長だけでなく、免疫機能の維持にも重要な時間なのです。
実は、「よく遊ぶ」「よく眠る」という生活は、体の調子を整えるためにもとても大切です。つまり、外遊びそのものが免疫力を上げるというよりも、外遊びをすることで生活リズムが整い、健康な体づくりにつながるのです。
日光を浴びることにもメリットがあります
外で遊ぶもう一つの良い点は、日光を浴びられることです。
日光を浴びると、体の中で「ビタミンD」が作られます。ビタミンDは、丈夫な骨を作るために欠かせない栄養素です。成長期の子どもにとっては特に重要で、将来の骨の健康にも大きく関わります。
最近では、ビタミンDは体の調子を整え、免疫機能を正常に保つ働きにも関係していることが分かってきました。
ただし、真夏の暑い時間に長時間外で遊ぶ必要はありません。暑い日は熱中症対策をしながら、朝や夕方など涼しい時間を選び、帽子をかぶったり、水分をしっかりとったりしながら、安全に遊ぶことが大切です。
自律神経の安定と深い睡眠
太陽の光を浴びながら体を動かすと、日中に「セロトニン(幸せホルモン)」が分泌され、夜になるとそれが「メラトニン(睡眠ホルモン)」に変わります。これにより自律神経が整い、質の良い深い睡眠がとれるようになります。よい睡眠は、免疫機能を高めるのに大切です。
室内で遊ぶことが多いとどうなる?
家の中で遊ぶことが悪いわけではありません。読書や工作、ゲームなどから学べることもたくさんあります。ただ、座って過ごす時間が長くなると、運動不足になりやすくなります。
すると、
・筋力や体力がつきにくい
・姿勢が悪くなりやすい
・バランス能力が育ちにくい
・肥満になりやすい
といったことにつながる場合があります。
特に最近は、スマートフォンやタブレットを見る時間が長くなり、ストレートネックや猫背のような姿勢になってしまう子どもも少なくありません。

子どもの免疫力を保つために大切なこと
「これをすれば免疫力が上がる」という特別な方法はありません。
毎日の生活を整えることが、一番の近道です。
○毎日体を動かす
激しい運動をする必要はありません。公園で遊ぶ、散歩をする、自転車に乗る、縄跳びをするなど、楽しく体を動かす時間を作りましょう。
○しっかり眠る
子どもの体は、寝ている間に成長ホルモンが分泌され、大きく成長します。夜更かしを避けて、毎日できるだけ同じ時間に寝ることを心がけましょう。
○好き嫌いせずに食べる
丈夫な体を作るためには、食事も大切です。肉や魚、卵、大豆製品などのたんぱく質だけでなく、野菜や果物もバランスよく食べましょう。朝ごはんをしっかり食べることも、元気に一日を過ごすために役立ちます。
○思いきり笑って遊ぶ
楽しく遊び、家族と笑って過ごす時間は、心の健康にもつながります。心も体も元気でいることが、子どもの健やかな成長には欠かせません。
毎日少しの外遊びでも大丈夫
「毎日何時間も公園に行かなければ」と思う必要はありません。
例えば、
◎学校から帰って30分遊ぶ
◎家族で散歩をする
◎休日に公園へ行く
そんな時間でも十分です。
大切なのは、「毎日少しでも体を動かす習慣」を続けることです。
気になる様子があれば整形外科へ相談しましょう
もし、「歩き方がおかしい」「よく転ぶ」「姿勢が極端に悪い」「運動すると痛がる」といった様子があれば、成長期の病気や姿勢の異常が隠れていることもあります。「様子を見れば大丈夫かな」と迷う場合でも、一度整形外科で相談すると安心です。
まとめ
外遊びをしたからといって、すぐに免疫力が上がるわけではありません。しかし、外で元気に遊ぶことで、体を動かす習慣がつき、よく眠れ、生活リズムが整います。それが、病気に負けにくい元気な体づくりにつながります。
子どもの健康のために大切なのは、「特別なこと」をすることではありません。
「よく遊び、よく食べ、よく眠る」。
この毎日の積み重ねが、子どもの心と体を元気に育てる一番の近道です。
※記事の校閲にAIを使用しています。
執筆者

前田俊恒
まえだ整形外科リウマチクリニック院長
医学博士/整形外科専門医/リウマチ専門医/リハビリテーション科専門医
肩こり・腰痛・関節痛などの慢性疼痛から、関節リウマチ、骨粗鬆症、スポーツ障害まで幅広く診療。
日常生活に根ざした運動指導・セルフケアの啓発にも力を入れている。肩や膝、腰の痛みなど日常の体の不調や身近な健康情報についても、医学的根拠に基づいた分かりやすい解説を行っている。

