
町を巡りながら郵便を届ける現役郵便局員たちが、実際に体験した不思議な出来事を描く漫画「郵便屋が集めた奇談」。「配達があるので怖がってばかりもいられず、ただただ怪異に出合う郵便局員たちの話」と語るのは作者である送達ねこ(@jinjanosandou)さん。読者からも「背筋がゾクッとした」「郵便屋さんならではの怪談」と反響を集めている。本作の制作背景や、寄せられる体験談について話を聞いた。
■怪異よりも“答えの出ない思い”を描きたい



送達ねこさんは関東の郵便局で働く現役社員。作品を発表するようになってから、自身の勤務先だけでなく他局の配達員からも体験談が寄せられるようになったという。今回紹介したエピソードも、「誰にも話すつもりはなかった」という言葉とともに届いた長い手紙がきっかけだった。
寄せられる話は単なる心霊体験ではなく、体験者が抱え続ける思いを打ち明ける内容が多いという。相手がかつて親しくしていた同僚や知人であれば、「怖い」という感情よりも「もう一度話したい」「なぜ会えなくなったのか知りたい」という気持ちの方が強くなる。そうした割り切れない感情こそが、作品の根底に流れているテーマだと語る。
また、死は誰にとっても身近な存在でありながら、その先に何があるのかは誰にも分からない。だからこそ、不思議な体験を通じて答えのない問いを読者と共有することが、このシリーズを描き続ける意味になっているという。
読者からは、「どうすれば救えたのだろう」「ラストの言葉に涙が止まらなかった」といった感想が相次いだ。「郵便屋が集めた奇談」には、配達の現場で起きた不可解な出来事が数多く収録されている。静かな恐怖と切なさが入り混じる物語の数々を、ぜひ味わってほしい。
■取材協力:送達ねこ(@jinjanosandou)
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