「あなたに直樹の嫁がつとまっているの?学歴もない…たいして美人でもない、その上、年上なんて…。ダイキやハルカをちゃんと育てられるのか心配だわ」
義父が亡くなって、同居の話し合いをしていた時、義母から心ない言葉をかけられたことをふと思い出した。
その時は、「今は義母の精神状態が正常ではないのだ」と自分に言い聞かせ、心の奥に理不尽な感情をしまい込んだ。しかし、その言葉は心の傷として残っていたことに気づいた。
©ママリ
「あれ?」
ふと、頬を触ると、冷たいものが指先につたう。とめどなく、静かに流れる涙…。これまで抱えていた重い荷物を、少しずつ降ろしていくような感覚を覚えた。
自分の心…家族、そして、愛する子どもたちを守るためにも、義母と適切な距離を置くこと。それが、今、私がすべきことだ。
もう、義母の言葉におびえ、夜中に目を覚ますような生活はしたくない。子どもたちに、こんな親の姿を見せるわけにはいかない。私は、SNSに寄せられた温かい言葉に背中を押され、改めて義母と「距離を置く」ことを決心した。
匿名SNSの言葉に救われた
義母との関係に悩んだ優香は、客観的な意見が聞きたいと思い、匿名SNSに悩みを投稿。すると、予想以上にたくさんの回答が寄せられていました。義母を非難する意見が大半です。その中でも、優香の心に響いた投稿がありました。
自分自身と家族のために、義母と直接対決することを決めます。
義母に突きつけた、世間の声
「お義母さん、これを見てください」
私は、義母に匿名SNSに寄せられた、私の投稿への回答を見せた。義母は顔をしかめながら、私のスマホをのぞき込んだ。
そして、そこにつづられた「ただのワガママ」「完全に無視する」「非常識」「過干渉」といった言葉を目にすると、みるみるうちに顔色を変えた。
「こんな勝手なことして!こんなところに私の悪口を書き込むなんて!」
義母は怒りをあらわにしたが、私は義母の目を見て、はっきりと告げた。
「私はありのままの事実を客観的に書いたまでです。お義母さんの行為は、世間的にはこんなふうに映っているんですよ。私も直樹も同意見です」
義母はまるで言葉をうしなったかのように、口をパクパクさせている。その時、ダイキが側にきて、義母のそでをくいっと引っ張った。
「ダイキ!おばあちゃん、ママやパパにいじめられて、悲しい」
義母はダイキにすがりつくように涙を見せた。
「おばあちゃん…人のイヤがることをしたり、迷惑をかけたりしちゃだめなんだよ。ママやパパを困らせるおばあちゃんはぼくもきらいだよ」
5歳のダイキの真っ直ぐな言葉は、義母の心に深く突き刺さったようだった。
彼女の顔から、みるみるうちに血の気が引いていく。ダイキの言葉は、これまでどんなに私や直樹が諭しても届かなかった義母の心に、初めて響いた一言だったのかもしれない。
SNSに寄せられた意見と、愛する孫からの強烈な一言…。義母は、自分こそが非常識なことばかりしていたと突きつけられ、何も言えなくなってしまいました。
そしてさらに、義母を黙らせるできごとが起こります。

