
元ゲーム会社所属デザイナーで、現在はストーリー漫画をメインに執筆している吉良いと(@kilightit)さん。個人で作品を公開・販売するほか、商業誌にも作品を掲載するなど、精力的に活動している漫画家だ。代表作『ようこそ亡霊葬儀屋さん』は、「このお話ほんとに好きです」「1度見たことあるはずなのに泣いてしまった」など、多くの読者に感動をもたらしている。

今回は『幽霊が視える葬儀屋さんと迷子の幽霊』をご紹介。夜道で迷子になっていた少女の幽霊に声をかける、幽霊が視える葬儀屋・烏丸枢(からすま・くるる)。彼女をあの世に送るため、烏丸は彼女に“最期の願い”を問いかける。
「いろんな場所に自由に行ってみたい?」「今までできなかった遊びをしてみたい?」「それとも、貴方に酷い扱いをした両親を…」。烏丸の問いかけに、少女の幽霊は…。

少女の幽霊の答えは、「いいこいいこしてほしい…」。烏丸は「今まで頑張りましたね」と言いながら、少女の頭を優しくなでる。すると少女は、満面の笑みを浮かべながら涙を流すのだった。

作者の吉良いとさんに、この作品に対する思いを聞いてみた。
『幽霊が視える葬儀屋さん』シリーズでは、さまざまな幽霊が登場します。
怒る幽霊、泣く幽霊、苦しむ幽霊...。
このショート漫画に登場する少女は、あまりにも純粋に笑う幽霊でした。
普段は穏やかで冷静な葬儀屋さんも親が彼女にしてきた仕打ちに、怒りが隠しきれません。
でも少女は何も憎んではいなくて、ただただ愛が欲しかった。
その切なさを最後のページに表現として詰め込みました。
読んでくださった方の心に残る作品になっていましたら幸いです。
X(旧Twitter)では1万5000件以上のいいねとともに、「全部読んで泣いた」「涙で前見えないっす」「あったけぇよぉ...」といった読者の感想が殺到。3ページという短編ながら、少女が最期に見せた笑顔に胸がキュッと締め付けられる作品だ。
画像提供:吉良いと(@kilightit)
※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

