■正妻を裏切れない不倫の末路は?


本作『お宅の夫をもらえませんか?』は『夫を捨てたい。』『夫にキレる私をとめられない』など、夫婦関係のモヤモヤを描く、いくたはなさんが原作、そして、作画をみこまるさんが描く。2人がタッグを組んだ理由は「原作者のいくたはな先生が作画担当を探していらっしゃって、それならぜひ、みこまるにやらせてください!と申し込んだ次第です」と、経緯を話す。


「作風は『ラフな感じの簡潔な絵で』ということだったので、あまり描き込まないことを意識していました。」と話すのは、作画のみこまるさん。本作を読んだ人からは「どのキャラの気持ちにもグッときます」というコメントも届くが、「原作者のいくた先生がしっかりと設定してくださっていたので、とても描きやすかったです。」という。


主人公のなな子は、片田舎で高校時代から付き合っていた栄一と結婚、そのまま実家で同居して10年の専業主婦だ。しかし、義母には「トロい」「使えない」ときつく当たられいびられる日々。肝心の旦那は味方になってくれず、子育てはワンオペ育児。それなのにもう1人子供が欲しいなどと言われ、心がすり減っていた。なな子は今の生活を変えたくて、パートに出ることにした。



新しくオープンするスーパーの店長の忍は、なな子の子供と同じ幼稚園に通っていた。奥さんとも顔見知りで、2人はすぐに打ち解けた。パートが楽しくて仕方がないなな子。しかし、実家に帰ると「晩飯準備の時間には帰んなよ!!役立たず」「何様なんだい」と、義母に怒鳴られる始末。この家はなんだかおかしい、と気づき始める。



なな子の環境を不憫に思い、慰める忍。そんな要因が重なって、なな子と忍は不倫関係となる。しかし狭い地域では2人の関係はいつしか噂になり、忍の妻・香織の耳にも入った。忍の不倫相手がママ友のなな子だと知った香織は、今までの良妻の顔を捨て豹変。家庭が崩壊した結果、待ち受けるのはーー。



タイトルの『お宅の夫をもらえませんか?』という意味深なタイトルについても「少し粘着質なタイトルですよね。そういう意味ではラストで回収されるような感じになっているかと思います。気になる方は、ぜひ本編をお手に取ってくださいませ…!」不倫は双方のパートナーにばれ、パート先でも噂になる。狭い世界で居たたまれなくなった2人の出す答えに注目したい。
取材協力:みこまる(@micomalu)
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