「暑い」と言ったのに、今度は「寒い」…高齢者の温度調整で家族が意識したいことは【医師解説】

「暑い」と言ったのに、今度は「寒い」…高齢者の温度調整で家族が意識したいことは【医師解説】

介護をしていると、「どうしてこんなことが起こるの?」と戸惑う場面に出合うことも。昨日まで普通にできていたことが急にできなくなったり、思いも寄らない行動に驚かされたり――。そんな日常の中で、介護者が悩んだり、思わず苦笑いしてしまったりする瞬間は少なくありません。そんな介護の現場で実際に多く聞かれる「あるある」なお悩みを、4コママンガ形式で紹介します。

「暑い」「寒い」に振り回される!

「暑い」と言ったのに、今度は「寒い」…高齢者の温度調整で家族が意識したいことは【医師解説】
「暑い」と言ったのに、今度は「寒い」…高齢者の温度調整で家族が意識したいことは【医師解説】
「暑い」と言ったのに、今度は「寒い」…高齢者の温度調整で家族が意識したいことは【医師解説】
「暑い」と言ったのに、今度は「寒い」…高齢者の温度調整で家族が意識したいことは【医師解説】

義母は暑さや寒さに敏感で、室温の調整に気をつかうことがあります。

ある日、リビングで過ごしていると、義母が「暑い、暑い…上着なんて着ていられないわ」と言いながら、上着を脱ごうとしました。家族は慌ててエアコンを調整し、「じゃあ少し涼しくしますね」「上着も脱ぎましょうか」と声をかけました。

ところが少し時間がたつと、今度は腕をさすりながら「なんだか寒いわねぇ」と義母。さっきまで暑がっていたはずなのに、家族は「えっ、今度は寒いんですか!?」と驚きながら再び対応に追われます。

そこで、ひざ掛けを渡してみると、義母はそれを見て「暑苦しいわね」とひと言。家族は笑顔のまま固まり、心の中で「どっち…!?」とつぶやくのでした。

【医師からのアドバイス】
高齢者が「暑い」「寒い」と短時間で訴えを変える背景には、加齢に伴う体温調節機能の低下が関係している場合があります。若いころに比べて暑さや寒さを感じにくくなったり、反対に少しの温度変化を不快に感じたりすることがあり、本人の訴えと実際の室温が一致しないこともあります。 家族としては、そのたびに振り回されて疲れてしまうこともありますが、「さっき暑いって言ったでしょ」と否定するよりも、「少し様子を見ましょうか」「上着は近くに置いておきますね」など、本人の不快感を受け止めながら対応することが大切です。室温計や湿度計を見える場所に置き、エアコンの設定だけでなく、薄手の上着やひざ掛けなどで調整しやすい環境を整えるとよいでしょう。 ただし、急に暑がる・寒がる様子が強くなった、汗を大量にかく、顔色が悪い、震えがある、ぼんやりしているなどの変化がある場合は、脱水や発熱、感染症、熱中症などが隠れていることもあります。いつもと違う様子が続くときは、無理に家庭内だけで対応しようとせず、かかりつけ医や地域包括支援センターに相談しましょう。

監修/菊池大和先生(医療法人ONE きくち総合診療クリニック 理事長・院長)
地域密着の総合診療かかりつけ医として、内科から整形外科、アレルギー科や心療内科など、ほぼすべての診療科目を扱っている。日本の医療体制や課題についての書籍出版もしている。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
※一部、AI生成画像を使用しています。

著者/シニアカレンダー編集部
「人生100年時代」を、自分らしく元気に過ごしたいと願うシニア世代に有益な情報を提供していきます!

配信元: 介護カレンダー

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