かなさんは、小学5年生のさくらちゃんのお母さん。さくらちゃんを見送り、庭の花に水をあげてから出勤するのが毎朝のルーティンです。ところがある朝、いつものように水やりをしようと庭へ出ると、ようやく咲いたチューリップの花が何者かによって千切られていることに気付きます。子どものいたずらか、花が欲しかったのか、それとも犯罪の目印か。誰が何の目的で千切ったのかは分かりませんが、チューリップを大切に育てていたさくらちゃんのためにも、かなさんは絶対に犯人を見つけると誓いました。そうと決まれば容疑者探し開始。チューリップは前日の夕方までは無事だったため、犯行があったのはその後だと考えられます。同僚に「近所の子どもが千切ったんじゃない?」と言われたことを思い出したかなさんの頭に浮かんだのは、さくらちゃんの友達大地くんでした。なぜなら、大地くんは千切られたチューリップを見るなり、無言で顔を逸らしたからです。さくらちゃんの友達を疑いたくはありませんが、その反応がどうしても気になってしまうのでした。2人目の候補としてあがってきたのは、ご近所の城坂さん。彼女はチューリップにやけに詳しくて、「花は摘み取って球根に栄養を回すと、来年も咲くのよ」会うたびにアドバイスをしてくれますが、今のかなさんにはそれも疑わしい要素。考えすぎて分からなくなり、さくらちゃんに「近所の人の仕業だと思う?」と意見を求めると、一点の曇りのない笑顔で「ここら辺の人じゃないと思う」と言ったのでした。
警戒していたのに・・・!

大地くんや城坂さんの言動が、どうしても気になってしまう私。あの2人がそんなことをするはずないと分かっているのに、些細な仕草まで怪しく見えてしまいます。さくらに「やっぱり近所の人の仕業なのかな?」と、それとなくたずねると、彼女は一点の曇りもない笑顔で「ここら辺に住んでる人じゃないと思う、だってみんな良い人だもん」と答えました。その言葉を聞いた瞬間、証拠もないのに大地くんや城坂さんを疑っていた自分が急に恥ずかしくなりました。
それから数日が経ちましたが、結局犯人は分からないまま。「とりあえず、いつも通りお花たちに水をあげてから仕事に行こう」そう思って花壇に近づくと・・・。

「ななな、なー・・・ないぃぃ!!」なんと残っていたチューリップまで、花だけが摘み取られていたのです。花泥棒の再来に、私はショックのあまり言葉を失いました。

一度だけでなく二度も・・・さすがにもう許せません。残っていたチューリップが被害に遭わないよう、わざわざ家の近くへ移動させて警戒していたのに、それでも花を摘み取られてしまいました。怒りで我を忘れそうになる私を、山本さんは「まぁまぁ」と優しくなだめます。

私はスマホを取り出すと「見てください、ほら!こっちもやっと咲いたのにー!悔しい!」そう言って、山本さんにチューリップの写真を見せました。すると山本さんはその写真をじっと見つめ、何かに気付いたような表情を浮かべます。

山本さんは私のスマホをじっと見つめると「・・・前は千切られてたよね」と、ぽつりとつぶやきました。どうやら、前回の写真では花が無造作に千切られていたのに対し、今回は茎がきれいに切り取られていることに気付いたようです。悔しさで頭がいっぱいだった私は、そんな違いにはまったく気付きません。山本さんのつぶやきに「え?なになに?」と返すと、彼女は少し考え込んだあと「いや・・・なんでもない」と言葉を濁しました。
ついに残っていたチューリップの花も摘み取られてしまいましたね。しかし、前回は無造作に千切られていたのに対し、今回は綺麗に切り取られています。同じ犯人とは考えにくい気もしますが、どうなんでしょう。
※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
監修・校正:ママ広場編集部 編集:石野スズ
脚本・作画:めめ

