
続きを楽しみに待つ読者が後を絶たない話題のミステリー漫画がある。SNSで連載中の「犯人を予想する漫画『仮門』」だ。「誰が犯人なのか、候補が出てきすぎてわからない」「人物関係がすごくて何回も読み返しちゃう」など、コメント欄には絶賛の声が並ぶ。



作者は、2023年2月に「第2回 朝日ホラーコミック大賞」のマンガ部門で大賞を受賞した経歴を持つ鳩ヶ森(@hatogamori)さん。今回、本作に込めた思いを聞いた。
■「女なんて産んで…」嫌味な姑の言葉に隠された“共闘”の決意
今回紹介する第9話で印象的なのは、亡くなった義母から生前に言われた「女なんて産んで…」という言葉の本当の意味が描かれている点だ。このシーンについて、鳩ヶ森さんは女性ならではの連帯を描きたかったと語る。
「ほとんどの女性は『なんで女に生まれちゃったんだろ』と、おそらく一度は思ったことがあると思うのです。生理痛で寝込んでいるときや、女性という理由で軽んじられたときなど……。嫁と姑という関係であるこの2人もそういう感情を共有できる『女どうし』であり、そのあたりの絆のようなものを描きたくてこのシーンを入れました」
さらに、義母の世代が女としてつらい目に遭った背景にも触れ、「嫁や孫娘がこれからどんな人生を送るのか、心配し恐れつつも共闘する決意をしているという点を表現したかった」と真意を明かす。
このセリフは、第4話の記憶の断片でも描かれていたものだ。「嫁いびりをする嫌な姑と見せかけて、実はよい姑でしたという、読者の意表をつく小ネタとして用意したものでもあります。いかにも嫌なことを言いそうな、堅苦しい和服姿で描いているのもそのためです。引っかかってもらえてよかったです(笑)」と鳩ヶ森さんは微笑む。
■伏線は序盤から。すべての登場人物の動きから目が離せない



作中では、さまざまなキーアイテムや登場人物たちの心情が細やかに描かれている。「これまで序盤でちょこちょこと撒いていた伏線を、少しずつ回収していきながら解決編へとつなげていきます」と鳩ヶ森さんが語るように、一度すべての登場人物の動きに着目して最初から読み返してみると、犯人の予想に役立つかもしれない。
鳩ヶ森さんが描くホラー作品「呪いは効くのでしょうか」や「春の夜の友人」なども読み応え抜群だ。この機会にぜひ、引き込まれるミステリーとホラーの世界に触れてみてほしい。



取材協力:鳩ヶ森(@hatogamori)
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