②シャクリ回数の勘違い 道糸の”L”を巻き取れ!
ティップランでのシャクリは5~8回ほどですが、最初の2~3シャクリはたわんだ道糸を巻き取ると同時に根掛かりを防ぐためのシャクリです。
投入直後、餌木が着底したときにPEの道糸は海面に浮いていますよね?
つまり、道糸は海中で直線になっているのではなく、逆L字のようなカーブを描いています。
このL字の部分をシャクリながら巻き取り、餌木の重さが乗ってから5回、しっかり巻きシャクリを行い、底から餌木を離しつつアオリイカを誘います。
イメージとしては、餌木が着底したときは底から0mなのではなく、糸フケを考慮してマイナスからスタートします。
ですから、1、2回目のシャクリは、マイナス分を取ると考えてください。
道糸を巻き取るシャクリを2~3回、続いて餌木を動かすシャクリを5回、で、計7~8回になるというわけです。
大切なのは、単なる回数ではなく、餌木の手応えを感じてからのシャクリの回数です。
糸フケが出ているのに5回しかシャクらないと、実質シャクリ2回、へたすれば1回分しか餌木が上へと動いていないので、底に着いてしまったりコウイカ類がヒットします。
ちなみに、糸フケをシャクリながら巻き取るのは、誘い以上に根掛かりを避ける意味があります。

③シャクリの盲点はココ スルスルピタッ。
シャクリをいきなり上手にできる人はいませんから、うまくできなくても気にすることはありません。
巻きシャクリがリズミカルにできない人にアドバイスして効果的なのが、竿尻を脇挟みにして、アジやイサキでコマセを振り出すようにシャクって、竿を上げた分、下げるときに巻く方法です。
コツは竿をシュッと勢いよくシャクること。
そうすれば、おのずとリズムが出てきます。
そしてシャクリ以上に気を付けてほしいのが、シャクった後に竿先をピタリと止めること。
ティップランでアオリイカが餌木を抱く、抱かないを決定付けるのは、シャクった直後から餌木を安定させられるかどうかにかかっていると言っても過言ではありません。
とくに脇挟みでシャクったとき、そのまま構えていては竿先がブレやすいので、シャクリ終えたらリールを巻きながら竿を前に出して、腕を自然に伸ばして手のひらに乗せてやります。
この動作を擬音で表すと「スルスル、ピタッ」。
こうすると竿先を安定させやすくなりますので、竿がブレないように意識を集中して、5~10秒、乗りが遠いときは15秒ほどアタリを待ちます。
シャクり終えるときには必ず「スルスル、ピタッ」と覚えてください。
アタリがなければ、ためらわずに再び着底させてください。
また、アタリが出て空振ったときも同様、着底させてください。
そのまま上にシャクリ続けて乗ることもありますが、圧倒的に乗る確率が高いのは再着底させるほう。
着底前にフォールで餌木を抱いているケースも多いので、再着底させるときは竿先に糸が絡まぬよう注意してください。
シャクリがうまくできない人は脇挟みで、シャクリ終えるときはスルスルピタッ、です。


