「血圧の薬と飲んではいけない薬」は何かご存じですか?飲んだ時の対処法も医師が解説!

「血圧の薬と飲んではいけない薬」は何かご存じですか?飲んだ時の対処法も医師が解説!

血圧の薬と飲んではいけない薬があるのをご存じですか?メディカルドック監修医が主な原因や誤って飲んでしまったときの対処法などを解説します。

大沼 善正

監修医師:
大沼 善正(医師)

昭和大学医学部卒業。昭和大学病院、関東労災病院を経て、現在はイムス富士見総合病院勤務。総合内科専門医、循環器専門医、不整脈専門医、医学博士。

血圧とは?

血圧とは、心臓が血液を全身に送り出すときに、動脈にかかる圧力のことです。医学的には上の血圧を「収縮期血圧」、下の血圧を「拡張期血圧」といいます。
収縮期血圧:心臓が収縮して血液を送り出すときに、動脈にかかる圧力。
拡張期血圧:心臓が拡張して休んでいるときに、動脈にかかる圧力。

血圧の治療薬にはどんな種類がある?

血圧の薬には血圧を下げる薬と上げる薬があります。高血圧に対しては血圧を下げる薬を使い、低血圧に対しては血圧を上げる薬を使います。普段血圧の薬として使われるのは、血圧を下げる薬(降圧薬)です。

高血圧の治療で服用する薬の例

1.利尿薬
尿として余分な塩分や水を排泄して血圧を下げます。むくみの改善としても使われます。
例:フロセミド、スピロノラクトン、ヒドロクロロチアジド

2.血管を広げる薬
血圧を上げるホルモンの働きを阻害する薬(ACE阻害薬、ARB)
血管を締め付けるホルモンの働きをブロックし、血管を拡張させます。
例:エナラプリル(ACE阻害薬)、ロサルタン、バルサルタン、テルミサルタン、オルメサルタン、アジルサルタン(ARB)

血管を直接拡張させる薬(Ca拮抗薬)
血管平滑筋にカルシウムイオンが流入するのを抑え、血管収縮を抑制します。
例:アムロジピン、ニフェジピン

3.心臓や神経に作用する薬
交感神経のβ受容体を遮断し、心臓を休ませる薬(β遮断薬)
例:カルベジロール、ビソプロロール

交感神経のα1受容体を遮断し、血管を広げる薬(α遮断薬前立腺肥大の薬としても使われます)
例:ドキサゾシン

点滴薬
主に救急で使います。血管を広げ、血圧を下げます。
例:ニトログリセリン、ニカルジピン

低血圧の治療で服用する薬の例

1. 血管を収縮させる薬
血管を収縮させ、血圧を上げます(α-アドレナリン受容体作動薬)
例:ミドドリン

2.点滴薬
交感神経のα受容体やβ受容体を刺激し、血管を収縮させたり、心臓の収縮を強めたりします。ショックや重症の低血圧に使います。
例:ノルアドレナリン、アドレナリン、ドパミン、ドブタミン

配信元: Medical DOC

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