高血圧の薬を服用中に別の薬を服用する場合は医師・薬剤師に相談を
市販薬を購入する際、可能でしたら添付文書を確認し、高血圧の人が避けるべき成分が入っていないかを確認しましょう。市販薬を使用するときや、別の症状で薬をもらった場合には、かかりつけ薬局で普段の薬との飲み合わせを確認してもらいましょう。医師・薬剤師から指示を受ける場合には、市販で使っている薬やサプリメントなどもしっかり伝えるとよいでしょう。
「血圧」の異常で気をつけたい病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「血圧」に関する症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
高血圧
血圧が、繰り返し測っても基準値より高い状態が続く病気です。多くは本態性といわれ、とくに明らかな原因はなく起こります。塩分過多の食事や、遺伝的要因、生活習慣、加齢などが影響します。二次性高血圧といって、腎臓や内分泌の異常によって二次的に引き起こされる高血圧もあります。
本態性高血圧の場合には、まず食事や運動を見直します。それでも改善が見られない場合には、血圧を下げる薬を内服することになります。二次性高血圧に対しては、原因となっている疾患を治療することが第一です。
病院や診療所で血圧が140/90mmHg、家庭で血圧が135/85mmHgを超えるようなら、自覚症状がなくても内科を受診しましょう。
低血圧
血圧が低いことにより、めまい、ふらつき、立ちくらみなどが生じる病気です。明らかな原因のない本態性低血圧と、内分泌などの異常から起きる二次性低血圧があります。本態性低血圧の場合には、適度な食事、運動にて改善を図り、効果が乏しい場合には血圧を上げる薬を内服します。二次性低血圧に対しては、原因となる疾患を治療します。血圧が90/60mmHg以下であり、さらにめまい、ふらつき、立ちくらみがある場合には、内科を受診しましょう。血圧が低いだけで、日常生活に全く支障がない場合には、病院を受診しなくても大丈夫です。
脳卒中
脳卒中は医学的に脳血管障害といわれます。大きく3つに分けられ、脳の血管が詰まる脳梗塞、脳の血管が出血する脳出血、脳を包む膜同士の間(くも膜と軟膜の間)に出血がたまるくも膜下出血があります。症状としては、突然の頭痛、意識障害、手足の麻痺、しゃべれない・言葉が出ない、めまい・ふらつきなどがあります。
いずれも緊急を要する病気であるため、夜間でも救急要請をし、脳卒中を治療できる病院を受診する必要があります。
心筋梗塞
心臓を栄養している冠動脈という動脈が、突然詰まってしまう病気です。冠動脈内にあったプラーク(コレステロールの塊)が破綻したり、流れてきた血栓(血の塊)が詰まったりすることで起こります。
突然の胸痛、胸部絞扼感が生じ、改善しない場合にはすぐに医療機関を受診しましょう。循環器内科にて専門的な治療を行うことが必要となります。
慢性腎臓病
腎臓の働きが徐々に低下していく病気です。原因としては、高血圧や糖尿病などの生活習慣病や加齢による変化、腎炎、遺伝的疾患などがあります。高血圧や糖尿病の治療をしっかり行うことや、減塩などの食事療法を行います。悪化すると人工透析が必要となることがあります。
健康診断で腎臓の悪化や尿タンパクを指摘された場合や、尿が少ない、むくみやすいなどがあれば腎臓内科を受診しましょう。

