では、なぜ私たちは今もこれほどまでにゴッホに惹かれるのだろうか? 美術館へ足を運ぶ前に知っておきたい彼の人間味あふれる人物像を、大人の予習ツールとしても優秀な『まんが人物伝 ゴッホ 希望の種をまいた不屈の画家』とともにひもといてみたい。

■挫折を繰り返してもあきらめなかった、人間味あふれる生き様
もともとゴッホは牧師を目指していた。聖職者だった父親の影響もあるが、何より「人の役に立ちたい」という思いが強かった。
大学の神学部受験は断念し、少ない給料で伝道師を務めながら、納屋で寝泊まりする生活を送った。
しかしながら伝道師も失格になってしまう。そんなどん底のゴッホに、弟のテオが絵の道に進むことを勧める。

■「人生を知ることで、喜びや苦悩が鮮やかに伝わる」
ゴッホの人生を深く知ることで、実際の絵の見え方はどう変わるのか。学習漫画の編集担当者に、ゴッホという画家の魅力を聞いた。
「ゴッホが現代人に愛される理由は、その絵の美しさだけでなく、生き方そのものにあると思います。ゴッホは生前ほとんど評価されず、仕事や人間関係にも悩み続けました。それでも、自分が信じる絵を描くことをやめませんでした。不器用ながら懸命に生きる姿は、時代を超えて多くの人の共感を集めています。
『まんが人物伝 ゴッホ 希望の種をまいた不屈の画家』では、そうしたゴッホの繊細な心の機微を、漫画家・中原たか穂先生に力強く描いていただきました。ゴッホの人生と作品を重ね合わせながら進むストーリーの中で、登場人物の男の子が『ゴッホという人を知ってから見ると まったくちがう絵に見えてきま……した』と語ります。
ゴッホの人生に触れたあとに作品を見ると、鮮やかな色彩や大胆な筆づかいの奥にある、喜びや苦悩、希望といった感情が、より深く伝わってくるはずです」
■結果が出なくても自分を信じる
「結果が出なくても、己の価値観を信じて表現し続けた」というゴッホの姿は、先行きの見えない現代を生きるビジネスパーソンにとって、単なる美術鑑賞を超えた強い刺激と勇気を与えてくれる。
天才の輝かしい功績だけでなく、彼がどんな想いで筆を握っていたのかという背景ドラマを知ること。それこそが、1枚の絵の価値を最大化し、展覧会という体験をより深いものにする。

取材協力:角川まんが学習シリーズ編集部
※記事内に価格表示がある場合、特に注記等がない場合は税込み表示です。商品・サービスによって軽減税率の対象となり、表示価格と異なる場合があります。

