家事や育児に非協力的な夫に対して、ずっと気持ちを押し殺して過ごしていた結婚生活でのこと。ある出来事をきっかけに「離婚したい」と告げるも、「どうせ一時の感情だろ」とあしらわれてしまいました。しかしその3日後、それまでまったく動じなかった夫の顔色が、一瞬にして青ざめたのです……。
誕生日の夜、私が離婚を決めた理由
結婚して数年、私は家事や育児に非協力的な夫に対して、少しずつ不満をためていました。
決定的だったのは、私の誕生日の夜のことです。仕事帰りにケーキを買い、急いで夕食の準備をして夫の帰りを待ちました。ところが夫は連絡もないまま、深夜になって帰宅。謝る様子もなく、「疲れてるから飯はいい」とだけ言うと、誕生日のために用意した料理を見ることもなく、そのまま寝室へ向かってしまいました。
そのとき、心の中にあったのは怒りよりも、静かな諦めでした。
「この人には、もう何を伝えても届かないのかもしれない」
そう思うと、不思議なくらい気持ちが冷えていきました。その夜、私は離婚しようと心に決めました。ただ、すぐに夫へ伝えることはせず、これからどうすべきかを、ひとりで考え続けました。
誕生日の夜から数週間後、私はリビングで夫に切り出しました。
「もう一緒にはいられない。離婚したい」
夫は少し驚いたようにこちらを見ましたが、すぐにため息をつきました。
「どうせ一時の感情だろ」
その言い方に、やっぱり私の気持ちは何も伝わっていないのだと感じました。
3日後、私は改めて夫に離婚したい意思を伝えました。今度は自分の欄を記入した離婚届を夫の前に置くと、夫の表情が一気に変わりました。それまで私の言葉を軽く受け流していた夫が、急に黙り込み、少し青ざめた顔で、「……本気なのか」と小さな声で聞いてきたのです。
そこでようやく、私の言葉が一時の感情ではないと伝わったのだと思います。
実家の両親からは、「子どものために、もう一度考え直してみたら」と引き止められました。もちろん、不安がなかったわけではありません。それでも、あの家で自分の気持ちを押し殺し続ける生活には戻れないと思いました。
そこから数カ月、何度も話し合いを重ねました。簡単に決まったわけではありませんが、最終的に離婚が成立し、私たちは別々の道を歩むことになりました。ひとりでやっていけるのか、最初は不安もありました。それでも自分のペースで少しずつ生活を整えていくうちに、気持ちも落ち着きを取り戻していきました。
今、娘と2人での暮らしはとても穏やかです。先日迎えた私の誕生日には、小学生になった娘が、「ママ、いつも頑張ってくれてありがとう」と言って、一生懸命描いた似顔絵をプレゼントしてくれました。
その絵を受け取ったとき、あのとき、自分の気持ちをごまかさずに向き合ってよかったと感じました。誕生日の夜に感じた寂しさは、今でも忘れていません。それでも今は、娘と笑い合える毎日があります。私にとっては、その穏やかな時間がいちばんの幸せです。
著者:加藤春子/30代女性/ひとり娘の母親。趣味は絵を描くこと、読書
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2026年7月)
※AI生成画像を使用しています

