――初舞台で新しいことに挑戦し続ける原動力はどこにあるのでしょうか?森田:経験を重ねていくと、どうしても新しいことに挑戦する機会が減ってしまうじゃないですか。新鮮さがなくなると、自分が少し物足りなく感じてしまうんですよね。きっと、まだ見たことのない景色を見たいという気持ちが強いんだと思います。だからやったことがない、できるかわからない役をやりたいですし、想像ができないような作品、それこそ海外の作品にも興味があります。
違うことを知れば、今までのやり方もグレードアップできるような気もしています。たぶん新しいことをやりたいという想いがあるので、いろいろ挑戦しているように見えるんだと思います(笑)。
――30代を前に俳優として女性として準備していることはありますか?
森田:実は特にないんです(笑)。頭ではもうすぐ30代だと思っているけれど、特別に変わるわけでもなく、延長として日々がある、つながっているイメージがあるので、あえて無理せず、今あることを一生懸命やっていたらいいのかなと思っています。
自分が一番納得できる生活をしたいですし、役をやるにしてもちゃんと自分がやりたくてやっている状態になりたい。自分が好きなものをちゃんとわかっている人になりたいという想いがあるので、自分のことを大切にできる人に今から徐々になっていきたいなと思っています。
<取材・文/トキタタカシ 撮影/塚本桃>
【トキタタカシ】
映画とディズニーを主に追うライター。「映画生活(現ぴあ映画生活)」初代編集長を経てフリーに。故・水野晴郎氏の反戦娯楽作『シベリア超特急』シリーズに造詣が深い。主な出演作に『シベリア超特急5』(05)、『トランスフォーマー/リベンジ』(09)(特典映像「ベイさんとの1日」)などがある。現地取材の際、インスタグラムにて写真レポートを行うことも。

