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「連日暑い日が続いているけれど、今年の台風はどうなるんだろう?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。台風の発生データを見ると、2026年は1月~7月の間、毎月途切れることなく台風が発生しています。年明けから夏にかけて毎月台風が発生している年は、1951年の統計開始以来、1965年と2015年の2回のみです。
2026年は序盤からハイペースに台風が発生していますが、これから本格的な台風シーズンを迎えるにあたり、今後の発生数や傾向はどうなっていくのでしょうか。今回は、気になる2026年の台風の多さや発生傾向、エルニーニョ現象がもたらす影響について解説します。
今年の台風は少ない?
台風の長期予報は、欧州中期気象予報センター(ECMWF)が、数か月先に台風(ハリケーン)がどれくらい発生するかという長期の季節予報を公表しています。なお、この予測で対象としているのは最大風速が約33m/s(64ノット)以上の台風(ハリケーン)です。日本の気象庁が定義する台風は最大風速が約17m/s(34ノット)となるため、実際の台風発生数は、この予測数値よりもさらに多くなる見込みです。
2026年7月発表の予測データによると、台風シーズン本番となる2026年8月から2027年1月までの6か月間に、日本に影響を与える北西太平洋で発生する台風(ハリケーン)の数は、平均「8.8個」と予測されています。
欧州中期気象予報センターの台風の予測。緑色の棒グラフが2026年8月~2027年1月に予測されている台風の発生数。オレンジ色の棒グラフは過去の平均値。
この海域における過去の平均値は「10.6個」であるため、秋以降については若干少ないという予測が出ていることになります。基本的にはほぼ例年通りの台風シーズンになると考えておくとよいでしょう。
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台風とエルニーニョとの関係
今年は、エルニーニョ現象が発生しており、秋にかけて続く見込みとなっています。1951年から2021年までの長期データを対象とした調査によると、エルニーニョ現象が発生している時の台風には、平常時と比べて以下のような特徴があるといわれています。
・発生位置が南東にずれる:台風の発生位置が、平常時に比べて通年では南東にずれる傾向(特に夏と秋は南にずれる傾向)。
・夏の台風がより強く発達する:夏に最も発達した時の台風の中心気圧が、平常時よりも低い(勢力が強い)傾向。
・台風の寿命が長くなる:夏の間、台風が発生してから消滅するまでの寿命が長くなる傾向。
まず、台風の発生場所が南東(南)にずれることで、日本までの距離が遠くなります。結果として、台風が暖かい海上に滞在する時間が長くなるため、寿命が長くなり、海の熱エネルギーを大量に吸収して発達しやすくなるのです。このため、今年の夏以降は例年以上に発達した台風の接近にも注意する必要があります。
台風はいつ頃から気をつけるべき?
今年は6月の上旬に早くも台風6号が日本に上陸するなど、すでに台風が日本に北上しやすい環境が整っており、これから秋にかけて気をつける必要があります。また、10月や11月といった晩秋の時期に発達した台風が発生するケースも少なくなく、11月頃までは台風に注意が必要です。実際、近年(2024年~2025年)のデータを振り返ると、本格的な台風シーズンよりも10月以降に発生した台風の方が、強い勢力にまで発達しやすい傾向がありました。
| 年・時期 | 発生数 | そのうち「強い」以上の勢力になった数(割合) | 勢力の内訳 |
| 2024年5月〜9月 | 18個 | 7個(約39%) | 強い:2個 |
| 非常に強い:3個 | |||
| 猛烈な:2個 | |||
| 2024年10月以降 | 8個 | 5個(約63%) | 強い:1個 |
| 非常に強い:3個 | |||
| 猛烈な:1個 | |||
| 2025年6月〜9月 | 20個 | 7個(約35%) | 強い:5個 |
| 非常に強い:1個 | |||
| 猛烈な:1個 | |||
| 2025年10月以降 | 7個 | 6個(約86%) | 強い:3個 |
| 非常に強い:3個 |
表:筆者作成
2025年は、10月以降に非常に強い勢力まで発達した台風が3個もあり、このうち台風22号は非常に強い勢力で伊豆諸島に接近し、台風26号は沖縄近海まで進んだ後、温帯低気圧に変わりました。2024年の11月も台風が4個発生し、日本への接近はなかったものの、中には猛烈な台風にまで発達したものもありました。
10月や11月でも台風が発生する場所によっては、日本付近に台風がやってくることもあり、さらに近年は晩秋になっても日本近海の海水温が十分に下がり切らないため、強い勢力を保ったままやってくる可能性もあります。台風シーズンは晩秋まで続くことを念頭に置いた備えも大切です。
台風への備えは早めに
台風への備えは、何事もない平常時からの早めの行動が大切です。まずはハザードマップを確認し、いざという時にどのような避難行動をとるか家族で話し合っておきましょう。
また、台風が接近してからでは、スーパーの食料品が品薄になったり、ガソリンスタンドに長蛇の列ができたりして必要な備えが難しくなります。直前になって慌てないためにも、飲料水や非常食の備蓄、車の燃料補給などは日頃から余裕を持って済ませておきましょう。
さらに、台風が接近する前にはベランダの植木鉢など飛ばされやすいものの片付けや、窓ガラスの補強といった家周りの安全対策も明るいうちに済ませておくことが大切です。
また、2026年5月下旬から警報や線状降水帯などの防災情報が大きく変わったため、「どの警報が出たら避難するのか」「線状降水帯直前予測はどのような条件で出るのか」なども確認しておきましょう。
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<執筆者プロフィル>
田頭孝志
気象防災アドバイザー(国土交通大臣委嘱)
田頭気象予報士事務所代表。愛媛の気象予報士・防災士。防災や気象関連の記事執筆をはじめ、テレビ番組の監修、防災教材開発などを行う。BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数、防災マニュアルの作成に参画。
