スーパーで見つけた“ハリセンボン”→連れ帰って水槽に入れたら…… 数日後の姿に「なんと愛らしいお顔」「すごい勢いあった」

スーパーで見つけた“ハリセンボン”→連れ帰って水槽に入れたら…… 数日後の姿に「なんと愛らしいお顔」「すごい勢いあった」

 スーパーで売れ残っていたハリセンボンの飼育に挑戦してみた動画が「なんと愛らしいお顔」「すごい勢いあった」とYouTubeで話題です。動画は記事執筆時点で123万回以上再生され、1万8000件を超える高評価を集めています。

 動画を投稿したのはYouTubeチャンネル「水ラーメン」(@waterramen)。水ラーメンさんがさまざまな生き物を捕獲し、飼育したり食べたりする様子を発信しています。以前には、スーパーで売れ残っていたタツノオトシゴやウツボを飼育して話題となりました。

 今回話題を呼んだのは、スーパーで出会ったハリセンボンを飼育していく動画です。水ラーメンさんはウツボとタツノオトシゴに続き、このハリセンボンにも運命を感じた様子。すぐさまハリセンボンを購入して連れ帰り、家族にすることにしました。

 水ラーメンさんによると、ハリセンボンは味こそ良いけれど、非常に食べるところが少ないそうです。特に今回購入したような小さなハリセンボンでは、ほとんど食べるところがないのだとか。

 そんな話をしつつ購入したハリセンボンを観察すると、体がかなりボロボロで弱っているようです。実はハリセンボンには一般的な魚のようなウロコがなく、体中に生えた針はウロコが進化したものとのこと。魚のウロコには細菌や寄生虫の侵入を防ぐプロテクターのような役割がありますが、ウロコがほぼないハリセンボンは体表が傷つくと病原菌が入りやすいそうです。

 ハリセンボンについて説明した後は、このハリセンボンが暮らすおうちを作っていきます。今回はろ過の能力が高いオーバーフロー水槽をメインに、ろ過槽には水質を安定させやすい粗めのサンゴ砂と、水の黄ばみや汚れを吸着する活性炭を入れることに。ハリセンボンはフンの量が多く、水質悪化を引き起こす速度が速いため、飼育する際の水槽はオーバーフロー水槽一択なのだとか。

 水道水に人工海水のもとを溶かし、比重を測ったら海水の完成です。完成した海水を水槽に入れ、さらにゴシキエビの「エビザベス」たちが暮らす水槽から海水を少しもらいました。新規で作る水槽にはバクテリアが完全に定着した水槽の水を入れると、水がより早くいい状態になりますよ。

 完成した水槽の底には、生き物の足場やバクテリアのすみかとなるサンゴ砂を敷きます。ただし、ハリセンボンはサンゴ砂を厚く敷くとエサのカスが間に入り込んで腐り、水質悪化につながる可能性があるため、薄く敷くか、底砂を一切敷かないベアタンクで飼育するかのどちらかを選んでください。

 サンゴ砂を入れた後は少し時間を置き、水が透明になったところで、微生物がたくさん付着している生きた石・ライブロックを水槽に入れておきます。ライブロックはバクテリアによる水質向上やストレス軽減になるため、海水魚飼育には必要不可欠なアイテムなのだといいます。

 水槽が完成した後は、水合わせをしてからハリセンボンを水槽に入れていきます。ハリセンボンは暖かい海の岩場やサンゴ礁で暮らし、夜になると活動を始めるフグの仲間で、実はマンボウも同じ仲間なのだとか。フグは毒を武器にする、マンボウは巨大化する、ハリセンボンは全身をトゲだらけにするといった、それぞれが独自の面白い進化を遂げている仲間なのですね。

 なお、ハリセンボンは敵に襲われると大量の海水を飲み込み、体を風船のように膨らませて身を守る習性があります。しかし、空気を飲み込んだ状態で膨らんでしまうと上手く空気が抜けなくなり、体調を崩すことがあります。そのため導入時には極力ストレスをかけないよう、慎重に扱ってください。

 また、野生下ではエビやカニ、ヤドカリや貝など硬い生き物を食べているハリセンボンの歯はニッパーのような形になっています。そして、飼育下で柔らかいエサばかり食べていると歯が削れずに伸びすぎて、エサが食べられなくなって命を落としてしまうこともあるとのこと。さらに最大30センチくらいに成長して10年近く生きるため、長く育てるのなら大きな水槽を用意したほうがいいそうです。

 その後、水合わせを終えたハリセンボンを水槽に入れると、すぐに水槽の底に行って落ち着いてくれました。入れた瞬間にストレスで膨らんでしまう個体もいますが、この個体は空気を飲み込んでしまう心配はなさそうです。しかし目に傷があり、痩せていておなかがへこんでいる様子。できればすぐにエサをあげたいところですが、ストレスで消化不良になると危険なため、1日様子を見ることに。

 翌日。ハリセンボンの体調は相変わらずですが、ライブロックに体をこすりつけているしぐさが見られました。もしかしたら寄生虫によって発生する魚の病気、白点病の初期症状かもしれません。

 そこで体力と免疫力をつけてもらうため、エサとしてイソスジエビとイソガニというハリセンボンの大好物を与えてみることにします。エビとカニを水槽に入れてみると、ハリセンボンはすごい勢いでカニに食いついてくれました。

 ハリセンボンは一般的な魚のような本格的な消化機能が退化していて、食べたものがそのまま腸に送られて消化吸収をしています。そのため口に入れたものを何度も吐き出し、細かくかみ砕いてから食べているのですね。

 そして3日後。白点病が悪化した際の強力な殺菌灯と薬も用意しておきましたが、ハリセンボンは白点病が出ることなく落ち着いて泳いでいました。まだ水槽の底にいることが多いですが、食欲があるため体調がよくなったと考えて差し支えなさそうです。その後「はるな」と名付けられたこのハリセンボンがどんなふうに成長していくのか、じっくりと見守っていきたいですね。

 水ラーメンさんが飼育したハリセンボンの様子に、コメント欄では「ちっちゃくてかわいい」「なんか癒やされる」「めちゃくちゃ良いエサの食べっぷり! 見ていて気持ちいい!」「ハリセンボンって飼えるんだ」「海の生き物への愛を感じます」といった声が寄せられています。

 水ラーメンさんは、たくさんの生き物を飼育、捕獲する様子をYouTubeチャンネル「水ラーメン」、X(@mizuramen0923)、Instagram(@mizuramen0923)で発信しています。また、書籍『水辺の冒険日記 いきものはいつも隣にいる』(KADOKAWA)が販売中です。

動画提供:YouTubeチャンネル「水ラーメン」(@waterramen)

配信元: ねとらぼ

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