プロ野球・ヤクルトの高橋奎二投手の妻で、元AKB48の板野友美さんが、「離婚しそう」とX上に投稿した人に対して、「名誉を著しく毀損するもの」と警告し、複数の投稿について削除を求めました。
板野さんが問題視したのは、あるXユーザーによる「旦那、板野友美の底のない承認欲求に呆れて離婚しそう」などとした投稿です。
板野さんは10月15日、この投稿に返信する形で、「この度、貴殿による当方および家族に対する誹謗中傷・侮辱的な投稿を確認いたしました。『離婚しそう』など、事実無根の内容を含む投稿は、当方および家族の名誉を著しく毀損するものです」と警告し、これまでの投稿の速やかな削除を要請しました。
「離婚しそう」というSNS上の投稿は、名誉毀損など法的に問題のあるものと考えられるのでしょうか。
●名誉毀損罪にはあたらない
名誉毀損罪(刑法230条1項)は、「公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損」することで成立します。
ここでいう「事実の摘示」とは、社会的信用を下げるような事柄を示すことを指します。それが真実か嘘かは基本的には関係ありません。
「離婚しそう」という書き込みが、たとえば「性格の不一致で別居中」など、具体的な離婚原因を事実として示すものであれば、名誉毀損に当たる可能性があります。
しかし、今回の書き込みは「底のない承認欲求に呆れて離婚しそう」といった、投稿者の主観的な評価や憶測にすぎず、「事実を摘示」という要件を満たしません。
●侮辱罪は成立する
一方、侮辱罪(刑法231条)は「事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱」することで成立します。
「きしょすぎ(気持ち悪すぎ)」という表現は、具体的な事実を示すものではありませんが、人を公然と蔑視するものであり、「侮辱」にあたると考えられます。
また、「離婚しそう」という部分も、事実を摘示したわけではありませんが、その文脈上「底のない承認欲求」から夫である高橋奎二さんが「離婚しそう」なほど、板野さんに人格的に問題がある、という意味と捉えられますから、「侮辱」にあたる可能性が高いでしょう。

