一見するとお得すぎる期間限定の焼肉店だが、実はこれ、花王の衣類・布用消臭剤ブランド「リセッシュ」が仕掛ける特別な「実験空間」だという。なぜ花王は渋谷に焼肉店を作ったのか?
今回は先行体験の様子とともに、プロモーションを担当する花王ファブリックケア事業部・辻本さんへのインタビューをお届けする。

■『焼肉リセッシュ亭』でのおいしい焼肉と不思議な体験
一足先に先行体験で訪れた『焼肉リセッシュ亭』。特製焼肉コース(8品)を実際に堪能する。焼肉のじゅうじゅうと焼ける音とともに立ち上る煙が衣服にしみこんでいく。

おいしい焼肉をすっかり堪能したあとに案内されたのは、中身が隠された「実験BOX」。頭を入れて息を吸い込むと、「この中にあるニオイは何でしょう?」とクイズが出された。
嗅覚にはそれなりに自信があったため余裕で答えたのだが、結果はまさかの不正解。正解のニオイを明かされた瞬間、「えっ、全く気づかなかった…!」と驚きを隠せなかった。
実はこれ、BOX内のニオイが複雑だったからではない。自分の鼻が焼肉のニオイに慣れて麻痺してしまい、特定のニオイしか感知できなくなっていたからだという。この悔しい(?)クイズ体験を通して、「自分では気づかないうちに鼻が慣れてしまい感知できないニオイがある(無自覚臭)」という現象を、身をもって体験させられた。

■直感的に気づける「緻密な空間設計」
この実験のカラクリについて、花王ファブリックケア事業部の辻本さんは「ニオイに順応するのは人間の自然な性質です。だからこそ、直感的に気づいてもらうための環境づくりを徹底しました」と明かす。
箱の密閉度や穴の大きさにまでこだわった徹底的な空間設計となっているため、体験者は「自分の鼻の麻痺」を実感できるのだ。

■「無自覚臭」を感じてる人はどのくらいいる?
「旅行から帰ってきたときの自宅のニオイや、焼肉・タバコの煙が染み込んだ衣類のニオイなど、自分では鼻が慣れて気づけないのに『周りの人は気づいている』という場面を、多くの方が思い当たるのではないでしょうか」と辻本さんは語る。
今回そのような場面を「無自覚臭」という言葉とともに啓蒙し、世の中全体で捉え直してもらうきっかけとして本イベントを企画したという。
■自分ではわからないからこそ、帰宅後に実感した『リセッシュ』の効果
「自分のニオイには自分では気づけない」事実を知ったところで、会場を出る際に『リセッシュ』を全身の衣類に吹きかけた。
その効果を真に実感したのは、帰宅した直後のことだ。家族に「ニオイしない?焼肉行ってきたんだけど」と言ったところ、「何にもニオイしないよ。え!今日焼肉食べてきたの?いいなー!」とうれしい反応が返ってきたのだ。
自分の鼻は麻痺して当てにならなくても、第三者である家族のリアルな反応によって「自分では気づけないニオイまで本当に消えていたんだ」と、驚きとともに安心感を得ることができた。

■「真面目さとおもしろさ」で、体験を広げる
この体験をどう全国に波及させていくのか。辻本さんは「真面目な啓発要素に、写真や動画にしたくなるようなエンターテインメント性を掛け合わせたいなと思いました」と語る。
ただ知識として学ぶのではなく、焼肉を味わい、自分の鼻で驚き、効果を実感する——。この一連のワクワクする体験があるからこそ、「無自覚臭」という課題が自分ごととして深く心に残り、広まっていく。
焼肉をおいしく食べて、自分の鼻の麻痺に驚き、最後は家族の反応にホッとする——。
自分では気づけないからこそ不安になるニオイの問題も、仕組みを知ってケアすれば何も怖くない。『焼肉リセッシュ亭』は、おいしいだけではなく、非常に理にかなった「実験空間」だった。


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