
商業雑誌でなくてもSNSで自身の漫画を投稿でき、読者と直につながれる昨今。今回は読者とともに作り上げていく展開が話題になったコマkoma(@watagashi4)さんの『窓拭きお兄さんが告られておじさんたちが奮闘する漫画』を紹介する。読者のコメントを見ながら話が展開し、「ツイバズ」に速報されるほど反響を呼んだ本作について、コマさんに話を聞いた。
■読者の反響で変わる物語



主人公の翔太は窓拭き清掃員だ。ある日、マンションの窓を清掃中に住人の女の子から携帯番号が書かれたメモを見せられる。翔太は洗剤の泡に鏡文字で「OK」と粋な返事を描き、とっさに手の甲に番号をメモした。しかし、作業が終わると汗で文字が消えてしまう。彼女が何階に住んでいたか焦る翔太のため、出会いを無駄にさせまいと同僚や上司の男たちがタッグを組んで住まいを推測し奮闘する。
本作はプロットを設定しておらず、読者の反応を見て臨機応変にノリで描いているという。設定も毎回後付けで、つじつまが合わなくても「細かいことはいいんです」と作中の経理担当に押し切らせるつもりだと語る。
SNSに投稿して即座にコメントが返ってくるのが楽しく、読者の引用リツイートを読んで次の展開を考えている。大方の予測の逆を思いつくなど毎回おもしろく、登場人物の名前も読者に丸投げしているそうだ。また、白黒よりも目に留まりやすいと考え、毎回POPな色をつけている。
■作業着への愛とピュアな会話
窓拭き清掃員という職業を選んだのは、コマさんが昔からつなぎや作業着の男性が好きだったからだ。そうした漫画が少ないため、自分で読みたい思いで描いたという。作中のおじさんたちによるピュアな会話は、2歳下の弟の友人たちの会話がベースだ。昔から弟たちがワイワイ話しているのを聞くのが好きで、異性がいない場での夢や政治を語るノリを参考にしている。
現在は本作の脇キャラクターである三宅さんを主人公にした続きを描いているが、今後の展開は全く考えていないという。そのほか、同人誌『軍人婿さんと大根嫁さん』や、春に続編を予定しているLINEマンガ『雨の日と月曜日』などの作品がある。
温かい人間模様に「何回読んでも爆笑する」と多くのコメントが届く本作の展開から、今後も目が離せない。
取材協力:コマkoma(@watagashi4)
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