愛犬との最期の過ごし方|どんな心構えで過ごし、どんなことを準備しておくか?現役獣医がアドバイス

愛犬との最期の過ごし方|どんな心構えで過ごし、どんなことを準備しておくか?現役獣医がアドバイス

お別れが近いのかもしれない…飼い主さんとしてすべきこと

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いつまでもずっと一緒にいたいという気持ちはどんな飼い主さんでもおうちのわんちゃんを愛しているほど強く持っているでしょう。

しかし、犬の平均寿命は大型犬であれば10歳くらい、小型犬~中型犬であれば13~15歳くらいと言われています。

シニアになり、だんだんと年老いてきたおうちのわんちゃんを前に、飼い主さんはどんなことをすべきなのでしょうか。

お家のわんちゃんの現在の状況を正しく把握する

若いと思っていたおうちのわんちゃんの体の状態も、年齢とともに機能が低下してきます。

毎日一緒にいると気付きづらいですが、以下のような変化が起こっている可能性があります。

筋力の低下 体力の低下 消化機能の低下 認知能力の低下

お散歩をあまり好まなくなる、寝ている時間が長くなる、食べムラが見られる、段差が乗り越えられなくなる、狭い場所に入り込んで動けなくなるなどは加齢による体の変化が関係している可能性が考えられます。

併せて、全身状態を正確に把握するために、定期的に動物病院を受診して健康診断を行うなどすることをおすすめします。

家庭での日常的な健康チェックはもちろん欠かせませんが、専門家の目から見て起こっている変化を指摘してもらうことも大切です。

お家でできることを考える

持病が発覚して、家族で向き合う必要がある場合も考えられるでしょう。

わんちゃんも家族の一員です。一人の負担にならず、みんなで協力して行えることを考えましょう。

考えなければならないことは以下のようなものが例として挙げられます。

介護 往診の利用 診療でどこまで希望するか

日常的な介護として排泄の介助やごはんの介助、認知症がある場合は夜鳴きの対応や夜間の介護などが必要になる場合もあります。

持病や全身状態の悪化などがある場合、定期的な受診が必要となる場合もあり、通院が負担になるのであれば、わんちゃんの体にかかる負担と苦痛などを軽減するための治療とを天秤にかけて、通院をあきらめる必要があるのかどうかということも検討しなければならない可能性も考えられるでしょう。

近くの動物病院やかかりつけの先生に往診のシステムがあるのであれば、往診の利用を検討することも選択肢の一つです。

どんな最期を迎えたいか家族で相談する

まだ元気でお別れが見えづらい場合でも、悲しい作業にはなりますが、どのようにお見送りをしたいかということを家族で相談して、意見をまとめることも大切です。

死に直結する可能性のある病気が発覚したときにどのような治療を選択するのかということにもつながります。

どこまでの高度な医療を希望するのか、家庭でのケアを行うのかなど、どのように最期を一緒に過ごしたいのか、おうちのわんちゃんの性格などではどのように感じるかなどを話し合う時間を作ることをおすすめします。

お別れまでのときどんな気持ちでいたら…

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元気なころと比較すると、体力の弱っていくおうちのわんちゃんを見ているのが辛いという飼い主さんも多いでしょう。その姿から目をそむけたくなる時もあるのではないでしょうか。

しかし、一緒に過ごせる時間は有限です。後悔のないよう、どのような気持ちでいたらいいのでしょうか。

後悔を減らせるよう、してあげたいことを考えてみて

一緒にいられる時間は有限です。そして、家族それぞれのわんちゃんとの関係性もあるでしょう。

一緒にこんなことをしておきたいな、こんなことをしてあげたいななど、飼い主さんによってしてあげたいことやしたいことがあるでしょう。

お見送りをした後、あんなことしてあげたらよかったなという気持ちは、後悔の気持ちになり得ます。どんなに充分なお見送りであっても、飼い主さんも人間であれば後悔を全くしないということはあまりないでしょう。

その後悔が少しでも減らせるよう、どんなことをしたいかということを家族で話し合ってみることをおすすめします。

少しでも一緒にいる時間を大切に

老いて弱っていくおうちのわんちゃんを見ているのがつらいという飼い主さんもいるでしょう。目を背けて逃げ出したくなる気持ちも芽生えるかもしれません。

しかし、おうちのわんちゃんにとって、飼い主さんは大好きな存在です。また、飼い主さんもあとから「あの時もっと一緒にいたらよかったなあ」という後悔の気持ちが生まれてしまうこともあります。

限られた時間に少しでも一緒にいて、愛情を伝えてあげられたら、わんちゃんも嬉しいのではないでしょうか。

「たくさんの幸せをありがとう」の気持ちを大切に

お別れの準備をしながら、いろいろな気持ちになることは自然なことです。

「さみしい」、「悲しい」、「介護が大変」、「辛い」など、飼い主さんの生活の状況や精神状態によって、その時間が有意義なものにも苦しいものにもなり得るでしょう。

わんちゃんも飼い主さんの雰囲気や思っていることの空気を察します。

穏やかな気持ちで旅立つことができるように、今までの一緒に生活をした楽しかった思い出や幸せだった思い出を思い出して感謝の気持ちを持ちながら接することができるとよいと思います。

日々の生活や介護に忙殺されてしまいがちなシニア期の生活や闘病期の生活ですが、負担に感じたら、かかりつけの先生や看護師さんなど専門家に相談に乗ってもらったり、時にはサポートしてもらいながら穏やかに過ごせると、後悔も減らせるでしょう。

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わんちゃんホンポ

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