食道がんになりやすい人の特徴
食道がんになりやすい人の特徴について、わかりやすく説明します。
喫煙と飲酒の両方の習慣
喫煙と飲酒は、食道がんの最大の危険因子です。喫煙は、タバコの煙に含まれる有害物質が食道の細胞に直接触れることで、がんを引き起こします。飲酒は、アルコールが分解されたアセトアルデヒドが食道の細胞にダメージを与えることで、がんを引き起こします。
喫煙と飲酒の両方をする人は、どちらかだけをする人よりも、食道がんになるリスクが高くなります。
男性
食道がんの男女比は男:女 = 約5.4:1と男性に多く発症します。その理由は、ライフスタイルや生活習慣の違いにあります。男性は女性よりもタバコを吸う割合が高く、またアルコール消費も多い傾向にあります。これらの習慣は食道がんのリスクを著しく増加させます。
高齢者
食道がんは40代後半から罹患率(新たな患者の発生率)が上昇し、70代後半から80代前半が最も罹患率が高くなっています。これはタバコやアルコールなどのストレスに長時間晒されることで、食道の細胞にダメージが蓄積し、正常な細胞ががん細胞に変異してしまうためと考えられています。
逆流性食道炎
逆流性食道炎とは胃酸の逆流によって食道が傷づくことで、長期的または繰り返し起こることで食道の粘膜が胃の粘膜に置き換わるバレット食道という状態になります。バレット食道は1年あたり0.1%-0.6%の割合で食道がんを発生するとされており、逆流性食道炎やバレット食道と診断された場合は、年1回程度の定期的な内視鏡検査が推奨されます。
「食道がんの原因」についてよくある質問
ここまで食道がんの原因を紹介しました。ここでは「食道がんの原因」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
熱いものを飲むと食道がんになりやすいのでしょうか?
和田 蔵人 医師
熱いものだけが原因ではありませんが刺激物は食道がんの要因のひとつになります。熱いもので食道の細胞に繰り返し負担がかかると、がん細胞が発生する可能性があります。
ストレスが原因で食道がんを発症しますか?
和田 蔵人 医師
ストレスが直接的に食道がんの原因になるという科学的な根拠はありません。ただし、ストレスが食生活や生活習慣に影響を与えることで、間接的に食道がんのリスクを高める可能性があります。ストレスは身体にいい影響は与えないため、ため込まないようにしましょう。
食道がんを予防する食べ物・飲み物を教えてください。
和田 蔵人 医師
食道がんを予防する食べ物・飲み物は、野菜や果物がおすすめです。野菜や果物には、発がんを防ぐ成分が含まれています。野菜や果物をたくさん食べると、食道がんのリスクが半分以下になるという報告があります。

