息子が3歳のころの話です。私の祖父が老衰で亡くなったのですが……。
お坊さんがお経を読むと息子が…
祖父は寿命を全うして亡くなったので、家族や親戚、祖父の友人たちも「お疲れさま! よく頑張ったね」と声を掛け合うような、和やかなお葬式となりました。
当時3歳だった息子も、急な遠出だったのにもかかわらず、ぐずりもせずおとなしくしてくれていたのですが、事件が起こったのです。
お坊さんがお経を読んでいる間、「手を合わせて南無ってしてね」と伝えると、息子は静かに手を合わせ「いただきマース」とつぶやいたのです。それも一度だけでなく、お坊さんが一呼吸おくタイミングで毎回、小さな声で「いただきマスウ」「いただきマッス」「いただきマス?」と語尾を少し変えながら言い続け、親戚の方々は肩を震わせながら必死に笑いをこらえていました。
私が「いただきますしなくていいよ。手だけ合わせるの」と何度言い聞かせても、手を合わせると自動的に口から「いただきます」が出てしまう息子。日頃から「手を合わせていただきますをするんだよ」と教えていたので、その習慣がしっかり身についていたことには感心しました。ですが、3歳では“人が亡くなる”ということを理解するのは難しく、お葬式で手を合わせる意味をどう教えるべきか悩んだ出来事でした。
私が困っていると母が「ママのおじいちゃんがお空にいくから、手を合わせて心の中でお空で元気に過ごしてねってお願いするんだよ」と教えてくれました。今ではおもしろいエピソードとして親戚中で話のネタになっています。3歳のかわいい行動で、穏やかな式になって祖父も空の上で笑って見守ってくれていたらうれしいです。
著者:すずきここみ/30代・女性・専業主婦。4歳差の男の子と女の子の兄妹を育てるママ。
イラスト:大福
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています

