ナルコレプシーの服薬治療に関する注意点

ナルコレプシーの薬を飲んでいるときはどのような点に気を付けるとよいですか?
アルコールとの併用は、薬の効果や副作用が予測しにくくなるため控えましょう。また薬剤を急に中断すると、症状が悪化するおそれがあります。不眠や頭痛、口渇など副作用が疑われる症状が出た場合でも、自己判断では中止せず、速やかに医師や薬剤師に相談することが望まれます。薬の効き方や副作用には個人差があるため、定期的に通院して状態を共有し、薬の量や種類を調整していくことが大切です。
参照:『ナルコレプシーの診断・治療ガイドライン』(日本睡眠学会)
ナルコレプシーの薬はいつまで飲み続けますか?
ナルコレプシーは慢性的に経過するため、薬を長期にわたり使用することが一般的です。ただし、症状が安定している場合や副作用が問題となる場合には、減量や中止を検討することもあります。
また、妊娠や授乳期、小児や高齢期などライフステージによっても薬の使い方を見直すことがすすめられます。いずれの場合も、自己判断で中止や調整を行わず、医師と相談しながら進めていく必要があります。
ナルコレプシーの薬を飲み忘れたときの対処法を教えてください
薬によって対応は異なりますが、2回分をまとめて服用しないことが基本です。ただし、飲み忘れたときの細かな対応は異なるため、あらかじめ医師や薬剤師に確認しておくとよいでしょう。
編集部まとめ

ナルコレプシーは、抑えがたい日中の眠気が特徴の病気です。十分な睡眠をとっていても突然眠り込んでしまうことがあり、日常生活や仕事に大きな影響を及ぼします。
しかし、適切な診断と日常生活の工夫や薬物療法によって、生活の質を高めることが期待できます。
病気の特徴を理解し、薬の性質や正しい飲み方を把握することが、よりよい生活への第一歩です。医師と相談しながら、症状や薬とうまく付き合い、それぞれの生活に合った日常を築いていきましょう。
参考文献
『ナルコレプシーの診断・治療ガイドライン』(日本睡眠学会)
『抗うつ薬を使いこなす』(東京女子医科大学附属足立医療センター心療・精神科. 2022;27(2):154-8. 大坪天平)

